【「SIXメンバーが見たCANNES LIONS 2013レポート」バックナンバー】
- (第1回)野添剛士さん
- (第2回)日野貴行さん→こちらの記事です
日野貴行
クリエイティブディレクター/インタラクティブクリエイティブディレクター。主な仕事に、Google Puzzle、Google みらいサーチ、ロッテ ふかふかかふかのうた など。
カンヌにみた、ソーシャルほっこり。
みなさんこんにちは。SIXの「今年のカンヌはこんな具合でっせのコーナー」2日目は、SIXのNo.1スレンダーボディひのが書かせていただきます。まさか、一生行くまいと思ってたカンヌ。英語、旅行、立食パーティー、セレブ、量多い料理、日差し…この世の苦手がすべて集結したこの地をギリギリまで拒みつづけましたが、来てみると「ほ、ほわー」の連続でありました。世界のレベル、ハンパない。
初日から、SIXメンバーの大八木に連れられて会場をうろうろしつつ。セミナー観てみたら、おもろいのは拍手喝采で、おもんないのはみんなぱっぱか途中退席して、白黒感ハンパない。中でも、Sapient Nitroのセミナーに出たヴィヴィアンウエストウッドの存在感ハンパない。R/GAの目のつけどころするどすぎハンパない。で、夕方からは授賞式。会場の寒さハンパない。短パンで来てたとなりの坪井、最後のほうは内股。初日は野添が審査員したプロモ部門やダイレクト部門。司会者出てくる時の小走り感ハンパない。「授賞式見たらひのさん(賞に興味ない)もアガるよー」と言われて、いやそんなと思ってたけど、グランプリ発表の瞬間ちょっと腰浮いてました。
2・3日目は、サイバーやモバイルなどインタラクティブ系がいよいよ。モバイル部門では、のっけから審査委員長のイナモトレイさん、スピーチうますぎハンパない(これ 一番感動したかも)。そして、日本のお家芸ともいえるこの部門で、World Wide Mazeのテクぐりぐりのエグゼキューション、ハンパない。ぼく的にはこれモバイルグランプリ。続いてサイバー部門は、TOKYO CITY SYMPHONYとPerfume “Global Site Project”がシルバー、ぼくがやらせていただいたふかふかかふかのうたがブロンズ。と、日本は3作品が入賞。デザイン部門がゴールドラッシュの一方、今年はちょっとつらい結果。グランプリはオレオがかわいかった。でも全般的にちょっと踊り場な感じがしました。
さて、各部門の受賞作を見て感じたのは(といっても、これまでのカンヌあんまし知らんけど)、ほんと、ソーシャルグッドの評価が高いなぁと。さすがに、サイバーはもっとMAKEなのがくるかと思いきや。60周年記念という力学も働いてるのか。しかし、正直、ソーシャルグッドってすばらしいけど、どこか表現丸出しで勝負できない感とか、作り手としてはちょいとモヤモヤする面もある。もっと「スゲー!なんじゃこりゃー!!」だけでもええやん的な。でもでも、「Dumb Ways To Die」とか「Real Beauty Sketches」とか頂点にくるものって、それを言わせない圧倒的なアイデアの太さ&解決のかわいさがある。そして仕上げに一分の隙もない。本当にハンパない。ここがクリエイティブの差なんだろうな…と。この差は、もう、なんでしょうね。埋まるのかな…。
DOVE「Real Beauty Sketches」
今回のカンヌで感じた、チャーミングなソーシャルグッド(ぼくはこれソーシャルほっこりと呼んでます)。来年のトレンドはまた変わるでしょうが、広告を楽しくするじゃなくて、もう、それ自体が、世の中を良くすることができてしまう。そんな時代にぼくたちはいる。そのしあわせ&責任は、かなりハンパない。と、あらためて感じた夜でした。
【予告】ブレーン9月号(8月1日発売)では、カンヌライオンズを特集します。
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