あなたの会社に、本当に「マーケティング」はありますか?

今回から6回にわたり、コラムを担当します藤田康人です。現在は2007年に設立した、マーケティングコンサルティング会社のインテグレートの代表取締役CEOという立場にありますが、それ以前は新卒で味の素に入社し、長年、事業者側でマーケティングの実務に携わってきた経験があります。

このコラムでは事業者側、エージェンシー側双方でマーケティングに携わる中で、感じてきたことを書いていきたいと思います。

私はインテグレートにて「クライアントが直面する “ マーケティング課題 ” 解決の道筋を探る」という様々なプロジェクトに参加してきました。しかし多くの企業を見てくる中で、批判を覚悟で極論を言えば、製造業を中心とする日本の企業はマーケティング活動で課題を抱えているのではなく、そもそも「マーケティング」という機能自体が存在していないのではないか、という思いを抱いています。

日本でマーケティングが進化しなかった理由

20世紀「JAPANブランド」が世界を席巻した背景には、日本企業の弛まぬ技術・機能革新があったことは疑いのない事実です。しかし幸か不幸か、これまで日本企業が特に国内市場でビジネスをする分には、「マーケティング」は必要なかった。

続きを読むには無料会員登録が必要です。

残り 1704 / 2192 文字

KAIGI IDにログインすると、すべての記事が無料で読み放題となります。

登録に必要な情報は簡単な5項目のみとなります

「AdverTimes. (アドタイ)」の記事はすべて無料です

会員登録により、興味に合った記事や情報をお届けします

藤田 康人(インテグレート代表取締役CEO)
藤田 康人(インテグレート代表取締役CEO)

1964年東京都生まれ。慶應義塾大学を卒業後、味の素に入社。1992年、ザイロフィンファーイースト社(現ダニスコジャパン)を、フィンランド人の社長と2人で設立。1997年にキシリトールを日本に初めて導入し、素材メーカーの立場からキシリトール・ブームを仕掛けた。この結果、ガムを中心とするキシリトール製品市場はゼロから2000億円規模へと成長。2007年5月、IMC(Integrated Marketing Communication:統合型マーケティング)プランニングを実践する日本初のプランニングブティックとして、マーケティングエージェンシー、インテグレートを設立。代表取締役CEOに就任。著書に『どう伝わったら、買いたくなるか』(ダイヤモンド社)、『99.9%成功するしかけ』(かんき出版)などがある。2014年4月7日(月)に宣伝会議から最新刊『THE REAL MARKETING―売れ続ける仕組みの本質」が刊行予定。

藤田 康人(インテグレート代表取締役CEO)

1964年東京都生まれ。慶應義塾大学を卒業後、味の素に入社。1992年、ザイロフィンファーイースト社(現ダニスコジャパン)を、フィンランド人の社長と2人で設立。1997年にキシリトールを日本に初めて導入し、素材メーカーの立場からキシリトール・ブームを仕掛けた。この結果、ガムを中心とするキシリトール製品市場はゼロから2000億円規模へと成長。2007年5月、IMC(Integrated Marketing Communication:統合型マーケティング)プランニングを実践する日本初のプランニングブティックとして、マーケティングエージェンシー、インテグレートを設立。代表取締役CEOに就任。著書に『どう伝わったら、買いたくなるか』(ダイヤモンド社)、『99.9%成功するしかけ』(かんき出版)などがある。2014年4月7日(月)に宣伝会議から最新刊『THE REAL MARKETING―売れ続ける仕組みの本質」が刊行予定。

この記事の感想を
教えて下さい。
この記事の感想を教えて下さい。

このコラムを読んだ方におススメのコラム

    タイアップ