「個人」の時代、あらためてメディアの役割を考える/アドタイ・デイズレポート(8)

テレビや新聞、雑誌などのマスメディアが、新しいビジネスモデル構築や異業種間のコラボレーションなどさまざまな挑戦を始めている。「メディアの未来をつくるのは誰だ?」と題したパネルディスカッションでは、各社で新領域を開拓している30代の3人の取り組みをもとに、国内メディアの将来像について話し合った。

【D3】4月16日(水) 12:30~13:30
メディアの未来をつくるのは誰だ?

<登壇者>

  • 朝日新聞東京本社 メディアラボ 竹下 隆一郎 氏
  • 東洋経済新報社 デジタルメディア局 東洋経済オンライン編集長 佐々木 紀彦 氏
  • 日本放送協会(NHK) 報道局 社会番組部 ディレクター 阿部 博史 氏

ターゲットを若年層にシフトして成功

——最近の取り組みについてご紹介下さい。

朝日新聞東京本社 竹下 隆一郎 氏

竹下:

朝日新聞社内に2013年6月、新組織「メディアラボ」が立ち上がりました。既存のリソースを生かしながらも、報道や新聞という枠にとらわれずに新しい事業を進めていく“実験工房”のような組織です。事業の内容は「研究開発」「出資・投資」「プロダクト」が主なもので、社外のベンチャーキャピタルや様々な業種の企業と協力しながら、新ビジネスの開発を進めています。

佐々木:

「東洋経済オンライン」はPV数やユニークユーザー数において、お陰さまでビジネス系サイトにおいてナンバーワンになりました。

成功した理由は3点あると考えています。ひとつ目はターゲット年齢を引き下げたこと。従来のビジネス系サイトは50代あたりがメインターゲットでしたが、「東洋経済オンライン」では20~40代に引き下げました。

2つ目は、ネット媒体のコンテンツを紙媒体から切り離しました。一般的に紙とネットの両方を運営している媒体の場合、紙媒体のコンテンツをネットにも掲載するというケースが多いと思いますが、「東洋経済オンライン」では9割がネット独自のコンテンツです。

3つ目として“サイトのオープン化”があります。“オープン化”とは、コンテンツの掲載場所を他のネット媒体にも広げていくことと、記事を自社の記者だけでなく、企業のビジネスパーソンに書いてもらうことを指しています。

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