OtoOはクーポンばらまき?流通小売りとデジタルメディアの良い関係/アドタイ・デイズレポート(10)

「広告界の未来を構想する」をテーマにしたイベント「AdverTimes DAYS(アドタイ・デイズ)2014」(主催・宣伝会議)が4月15日と16日、東京国際フォーラム(東京・千代田区)で開かれ、2日間で9,802人が来場した。
本欄では、広告主、広告業、メディア、クリエイターなどの垣根を超えて広告界の未来を本音で語りつくした2日間のセミナーの一部を紹介します。

【F4】4月16日(水) 14:10~15:10
OtoOはクーポンばらまき?流通小売りとデジタルメディアの良い関係

<パネラー>

  • 株式会社ユナイテッドアローズ 上席執行役員 事業支援本部長 佐川 八洋 氏
  • 株式会社東急ハンズ オムニチャネル推進部 オムニチャネルコマース課 緒方 恵 氏

<モデレーター>

  • 月刊『販促会議』中澤 圭介

クーポンが購買行動のフックになっているのかを考える

——OtoO、オムニチャネルの施策において、クーポンはどういう位置づけですか

株式会社東急ハンズ 緒方 恵 氏

緒方:

当社のお客さまの購買行動は大きく3つに分かれています。例えば、「壁に穴を開けずにフックをかけたい」というような“ソリューション”を探す場合、「送別会で先輩に面白いものを送りたい」といった“インタレスト”を探す場合、「靴が壊れたから修理したい」というような“リファイン”を探す場合です。

フェイスブックで、面白い商品を紹介したときには3000いいね!が付いたりしますが、クーポンを告知する投稿では200いいね!しかなかったりします。あくまで一例に過ぎませんがこういった側面も参考にしつつ、顧客が東急ハンズに求めていることを考えれば、当社にとってクーポンは来店のフックとしてはそこまで重要なものではないのではと思います。

佐川:

ユナイテッドアローズには、対象のストアブランドで購入いただいた際にポイントが貯められるハウスカードというポイントカードがあります。こちらに新規で入会いただいた後、2回目の来店フックとして、クーポンを配布しています。それ以外は原則としてクーポンは配信していません。

クーポンは値引きに近い方法ですから、多用するとブランドのロイヤリティー自体に傷がつくことがあるので、使い方には注意する必要があります。

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