コラム

宣伝会議 インターネットフォーラム2014 レポート

アプリの“ジオフェンシング”機能でタイムリーにピンポイントに顧客の心をつかむーーSIMC2014 レポート

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講演者

  • 藤井満典(青山商事 執行役員 販促部長 兼 NB営業部長)
  • 斉藤利治(アスコン システム開発部 工学博士 取締役部長)

今年創業50周年の青山商事は今年4月、スーツ専門店「洋服の青山」の公式スマートフォンアプリを公開した。全国に770以上の店舗を構える「洋服の青山」は、顧客の4割が50代以上。顧客層の若返りを図り、これからの50年に向けての布石として、開発されたのがこのアプリだ。

青山商事 執行役員 販促部長 兼 NB営業部長 藤井満典 氏

クレジット会員380万人、メール会員250万人を抱える「洋服の青山」だが、販促のメインは紙媒体。年間8億部のチラシと5500万部のDMを発行してきた。同社 販促部長の藤井満典氏は、「従来成功してきた紙戦略と電子媒体をミックスさせることで多面的な訴求が可能になる。特に、若年層の取り込みを図るために不可欠となる電子媒体を強化し、キャンペーン情報やクーポン、SNS、店舗検索、ECといったこれまで実施してきた各種コンテンツをアプリにすべて集約した」と話す。

自社アプリの開発にあたり、藤井氏が求めた条件の一つはジオフェンス機能。「洋服の青山」の周辺エリアにアプリをダウンロードした顧客が入ると、店舗の案内やクーポンなどの情報を自動で配信するというものだ。アプリの開発を担当した青山商事子会社のアスコン 工学博士の斉藤利治氏は、こうした条件を実現するための技術的な課題とその対応方法について解説した。

アスコン システム開発部 工学博士 取締役部長 斉藤利治 氏

従来スマートフォンに標準搭載されたジオフェンス機能では、円形でしかジオフェンスエリアを設定できないところを、今回のアプリでは、店舗の区画に合わせて多角形でエリア設定ができるようにするなど、店舗に即した使いやすい機能を開発。また情報を的確に配信するため、ジオフェンスエリアに入った人の中でも、電車で通り過ぎた人は配信対象外に、店舗周辺を徒歩で移動している人には配信できるようにし、測定精度も上げている。さらに、アプリを使用中に、スマートフォン端末の電池消耗がある程度抑えられるような配慮も行うなど、アプリをダウンロードした人がストレスなく店舗に関する情報を得られるように工夫している。

「これまで専門店での買い物となると、お客さまが少し緊張して来店し、専門知識のある店員のほうが、立場が上のような関係になっていた。しかしアプリを通じて事前にお客さまが情報得て、来店するようになれば、店員と顧客の関係がフィフティフィフティとなり、コミュニケーションのあり方も変わってくるだろう」と藤井氏は指摘する。アプリのダウンロード数は配信から約2カ月で6万。今後3年間で100万ダウンロードを目指す。

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