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コラム

楽天大学学長が語る「EC温故知新」

「楽天市場ショップ・オブ・ザ・イヤー受賞の老舗」が明かす、消耗戦の抜け出し方とは? 楽天EXPOフォーラムレポート

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SEO対策より、コンテンツを充実させることに忙しい

仲山:このディスカッションの前に私がお話しした「老舗度チェック」では、お二人とも7つの項目すべてに当てはまるとのこと。この項目を眺めながらお話を伺いたいと思います。

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井手:「SEO対策」はよくわからないです。「コンテンツの充実」はめちゃめちゃ力を入れてやってます。

仲山:「よなよなの里」さんは、楽天市場ショップ・オブ・ザ・イヤーを7年連続で受賞されています。井手さんはいつも授賞式のときに仮装をしていらっしゃって、もはや名物になっています。

2014年の授賞式はインベーダーの格好をされていました。「日経ビジネス」さんで井手さんが「日本のイノベーター30人」に選ばれたのとかけて、でしたよね。

井手:そうです(笑)。仮装はいつもスタッフが2ヶ月くらい前から考えています。手作業でUFOを作って、ロケハン組んで、ホテル入場から映像を撮りました。それと、せっかく作ったUFOを捨てるのはもったいないのでオークションに出品しました(笑)。

仲山:大きいし、ダンボール製だから送れないので、「軽井沢まで取りに来られる方限定」という条件つきでしたね。

井手:そしたら落札してくれたのが仙台の方だったんです。ご夫婦が泊りがけで取りに来てくれました。「落札した人が取りに来た珍道中」もコンテンツとして載せています。

スタッフ何人かが合計100時間くらいかけておもてなしの企画を考えて、やりました。売り上げ的には、オークションの落札額が6000円くらいで、おまけとしてビールを2ケース付けたので、ビール代だけで数千円の赤字です(笑)。

仲山:それだけの時間をかけるにあたっては、どういう考えでやっているのでしょう?

井手:楽天でネットショップを始めた当時、僕には何のスキルもなかったんです。だから、学長に言われた通り「エンターテインメントが大事だ」と思ってやっています。誰もやっていないことをすると、みんな口コミで紹介してくれるんです。

木村:うちもSEO対策は全然やったことないです。「購入後の後悔をさせない」という点でいうと、商品をよりよい状態でお客様に渡したいという気持ちはあります。

病気が出ない方法を研究したりして、買う時はもちろん、買った後もよく育つようなバラを作っています。最近は、バラ栽培の本を2冊出したりもしています。

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