こちらは「ネイティブ広告」の議論は、とっとと終わらせよう!第1回 ——混乱を招く5つの誤解——の続きです。
なぜ、ネイティブ広告の定義には様々な意見が噴出するのか。第1回に続き、「誤解される5つの理由」を挙げながら、「ネイティブ広告」とは何かを考えていきたいと思います。前回は、①「概念」と「フォーマット」を混同している、②記事の中身と、広告枠の話を混同しているという2つの理由を挙げました。私が考える3つ目の誤解される理由は次の通りです。
誤解される理由③ 単体の記事体広告と、旧来の記事体広告の全体を混同している
ネイティブ広告に関する議論の中で、「昔の記事体広告にもユーザーを楽しませるものはあったのでは」と指摘される方もいると思います。こちらも1回目で話した抽象度の話と似ていて、個々の記事体広告と(従来の)記事体広告全体の話を切り分けて考えないと混乱してしまいます。従来の記事体広告にも、個々にはコンテンツとしてネイティブであると言えるものはあったでしょう。
しかし、記事体広告全体を思い返してみれば、(現代の視点から見れば)企業目線が強すぎ、露骨な広告になっているケースが多かったと思います。これは、理由②で書いたように、コンテンツの体裁で広告を配信する「広告枠」として販売されている面が強く、中身であるコンテンツを重視することが少なかったからだと思います。
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谷口 マサト(LINE 広告事業部 チーフプロデューサー)
谷口 マサト(LINE 広告事業部 チーフプロデューサー)
72年滋賀生まれ。LINE株式会社 広告事業部 チーフプロデューサー。
横浜国立大学の建築学科を卒業後、建築業界には進まず、空手修行のため渡米、主にヌンチャクを学ぶ。空手のテキサス州大会と柔術の大会で優勝した後、帰国するもヌンチャクでは食えず、96年にいち早くネット業界に入る。
制作会社を経て外資系のIT系コンサル会社へ。当時日本で数少ないIA(情報設計)の専門家として、大手コマースサイトのリニューアルを多数担当後、ライブドアへ。現在はLINE株式会社にて、企業とのタイアップ広告企画を担当する。
一方で、運営する個人サイト「chakuwiki/借力」は累計4億2千万PVでベストブログ・オブ・イヤー賞(エンタメ部門)など受賞多数。サイトから発展した『バカ日本地図』などの書籍を宝島社などから6冊出版している。
Blog: http://blog.chakuriki.net/
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Twitter: http://twitter.com/chakuriki
谷口 マサト(LINE 広告事業部 チーフプロデューサー)
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