【前回の記事「商品情報+取引情報=通販コピーの考え方。」はこちら】
今後、商品の価格について、消費者の目は確実にシビアになっていくと思います。消費税アップの影響などもあるでしょうが、そもそも消費者の買い物に対する価値観が変わってきている気がします。長い不況が続いたことで無意識のうちに買い控えが体質化し、若い世代は年金など将来の不安を抱えています。もしかするとバブルを経験していない世代は「景気がいい」のがどんな状態なのかイメージすら湧かないかもしれません。
では、人はますます価格の「安い」物へ群がるようになるのか?というと、ちょっとちがう気がします。
消費者たちは心のどこかで、これまでの「大量消費社会」から逃れたがっているのではないでしょうか。「資源を大切に!」などという大仰な発想ではなく、次から次へと新商品を追いかける、あるいは追いかけられるような買い物に疲れ果て、安物を取っかえ引っかえ使い捨てる生活にも飽きた。糸井重里さんのかつての名コピー「ほしいものが、ほしいわ。」(1988年 西武百貨店)の心境と言えばよいでしょうか。
そして、モノを買う際(毎日のおかずや消耗品の類は別として)、本当に自分に必要か? いずれ使わなくなったりしないか? すぐに壊れたりしないか?と真剣に悩みます。「ムダな買い物」に対する嫌悪の気持ちがとても強まっています(断捨離ブームもそういう気分の表れではないかと)。したがって、売る側が気にしなければならないのは、商品を安く見せることではなく、価格が妥当であることを「証明」することに変わってきているのだと思います。
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向田 裕(通販クリエイティブディレクター/コピーライター)
向田 裕(通販クリエイティブディレクター/コピーライター)
通販クリエイティブディレクター。コピーライター。1990年に総合通信販売会社カタログハウス入社。同社発行「通販生活」の商品ページの企画・商品コピーを担当。95年より読み物ページも兼務。主な企画に「筒井康隆さん、断筆をやめて通販生活に小説を書いてください」(読物記事&CM連動企画)。98年よりテレビコマーシャル制作を兼務 、「じゃぁ、どんな生活がいいの?」「ブッシュ大統領そっくりさんCM」「読者投稿によるCM大賞作」「通販生活の著名人シリーズ」などの企画に携わる。2003年『ピカイチ事典』リニューアルに伴いピカイチ商品開発チームに参加。05年より 「ネット編集部」編集長。2011年より広告企画室 ゼネラルマネージャー。2014年独立後、通販メディア各種制作、コンサルティングの分野で活動。セミナー講師。
向田 裕(通販クリエイティブディレクター/コピーライター)
通販クリエイティブディレクター。コピーライター。1990年に総合通信販売会社カタログハウス入社。同社発行「通販生活」の商品ページの企画・商品コピーを担当。95年より読み物ページも兼務。主な企画に「筒井康隆さん、断筆をやめて通販生活に小説を書いてください」(読物記事&CM連動企画)。98年よりテレビコマーシャル制作を兼務 、「じゃぁ、どんな生活がいいの?」「ブッシュ大統領そっくりさんCM」「読者投稿によるCM大賞作」「通販生活の著名人シリーズ」などの企画に携わる。2003年『ピカイチ事典』リニューアルに伴いピカイチ商品開発チームに参加。05年より 「ネット編集部」編集長。2011年より広告企画室 ゼネラルマネージャー。2014年独立後、通販メディア各種制作、コンサルティングの分野で活動。セミナー講師。
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