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コラム

コピーライター養成講座 講師・卒業生が語る ある若手広告人の日常

待っていても、はじまらない。

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それから数週間後、携帯が鳴った。
「グループ全店で行う全国キャンペーンにしましょう」
企画書がひとり歩きして役員の方まで届いたとのこと。
電話の声がすこし遠くなって、鼓動がすこし早くなる。
自分の想像をはるかに超えた展開に、心まで震えた。
でも不思議とこわくはなかった。絶対にやり抜ける。
太郎の僕が感じたうれしさを誠実に形にすればいい。
タレントを起用せずともコピーで話題にすればいい。
このチャンスを絶対に絶対にものにするんだ。強く念じた。

結局、WEBから紙媒体まですべての企画と制作を担当。
完成したWEBサイトはまたたく間に広まっていった。
階段を駆け上がるかのように、勢い良くスコアを伸ばしていく。
利用者は1ヶ月で1万人を超え、キャンペーンは延長。
好評はつづき、甘太郎でずっとやろうじゃないかと、
2015年現在も「太郎割」はつづいている。

これだけは間違いない。
あの時、Facebookで送った一通の
ラブレターが僕の人生を変えた。

次ページ 「会社にいると、待っていても仕事はある。」へ続く


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