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コラム

私家版・「通販コピー塾」

「全日本DM大賞」の審査を終えて感じたこと。

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デパート業界では今、各社こぞって近年縮小していた「個人外商客」へのアプローチに躍起です。いわゆる「お得意さん」ですね。腕時計、宝飾品、美術品などの高額品消費が活発で、前年比2〜3割の伸びを見せているとのことです。外商担当の営業マンたちは、昔ながらのひいき客に対して、ただ商品を売り込むだけではありません。企業の代表として、上客をヨソの店に奪われまいと体を張って守るのです。時には笑顔でご機嫌を伺いながら、時には情熱的に企業の取り組みを訴えかける…といった具合に、あの手この手でつなぎとめようとし、そこに心地よさを感じれば客も応える。
DMの役割も、まさにそれです。

そもそもDMは、既存顧客に対してリピートを促すために使われることが多く、いわば「常連さん」を育てるツールとも言えます。一般的に、企業や店舗の売上げの8割は全体の2割の得意客が作ると言われる(80:20の法則)のですから、屋台骨を支えてくれるお得意様たちとのやり取りに失礼があってはいけません。常連だからといって「挨拶」を省くようでは、いずれお客はその店から離れてしまうでしょう。

ある通販企業では、家電製品を購入した顧客に、季節ごとのメンテナンスについて知らせるハガキを送付しています。冬が終わると、過去数年に遡って販売した顧客に対して「暖房機のしまい方」をイラスト入りで解説したり、コンセントのホコリが原因で火災になる「トラッキング現象」の話題がニュースになると、家電を購入した全顧客を対象に「配線回りの掃除の方法」を記して注意を促します。そのハガキに、販売やリピートを促すような営業トークは一切ありません。印刷費や郵送費はまるまる経費ですから、直接「利益」を生まない施策ですが、顧客に「信頼」を与えるために、もう10年以上前から続けているとのことでした。ハガキをもらった側にすれば、そんなことまで気にしてくれているのか、と自分が大切にされていることを実感するでしょう。売りっぱなしにしないという企業姿勢も伝わります。こうした関係を続けることで、顧客は「また、この店で買う」ことを決めるのです。これからの企業は、消費者に「選ばれ」なくてはならないのです。

お客さんに、もっと「好き」になってもらうためには、企業としてどんなオファーをすれば喜んでもらえるのか? それを考えるのもDMの仕事です。「安くしますよ!」「ポイントあげますよ!」といった月並みなサービスでは、もう振り向いてもらえません。だからといって、見た目を豪華そうに装っても「好き」にはなってもらえないでしょう。やはり、そこには企業の「ハート」を感じさせる企画やメッセージが必要です。それさえ思いつけば、伝えるのは「言葉」です。DMを単なる「販促ツール」としてだけでなく、企業の「信頼」を売り込む媒体として意識すれば、もっとDMに「言葉」(コピーやレター)が戻ってくるのではないかと思うのですが…


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