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コラム

私家版・「通販コピー塾」

編集者になったつもりで「広告」を見つめ直す。

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そもそもコンテンツマーケティングは、誰に、どんな情報を、どんな風に伝えれば、わかりやすいか、面白いか…を考える「編集」の概念で「広告」を取り扱う手法だと思います。編集は新聞や雑誌などの活字媒体だけでなく、テレビや映画といった映像媒体でも昔から行われてきました。つまり、コンテンツマーケティングのノウハウは、ITやマーケティング分野の中ではなく、むしろ、オールドメディアを含めた昔ながらの編集の現場にあるとも言えるのです。
しかし、「広告のコンテンツ化」を手当てしないうちに、動きのめまぐるしいインターネット上では「バナー広告離れ」が起き始めてしまいました。これは「バナー」の形式が嫌われたというより、「広告」そのものへの拒否反応だと思うのですが、このあたりから一気に「ネイティブ広告」に注目が集まります。「広告らしい姿では読んでもらえない!…それなら記事っぽく変身してコンテンツ側へ潜り込もう!」というわけですが、これについては前回も触れた通り、せっかくクリックさせても肝心の最終原稿が、形ばかりの「記事マネ」や、相変わらずの「広告丸出し」のケースが多くて、まだ上手に「変身」ができていない状況です。

一方、ネット以外の広告についてはどうでしょう?  広告全体の出稿量は、WEB上のバナー離れほど顕著ではありませんが、新聞、雑誌の活字媒体はじりじりと低下しています。広告は?といえば、こちらもイメージ写真や大きな見出しでアイキャッチを誘うものが多く、読ませる「コンテンツ」といった感じではありません。新聞の記事広告も、見た目は「記事調」ですが、読み始めると文章はとたんに「広告調」になって冷めてしまう…  そんな中、「週刊誌の広告は、つい読んじゃうよ!」という方は多いと思います。限られた文字数で読み手をそそるタイトル!…そう、こちらは「編集者」の仕事です。

広告を読ませる——これは今、媒体を問わず与えられた命題です。そのためには一度、「広告頭」をリセットして、編集者の目線で広告を見つめ直すことが必要だと思います。編集のノウハウに学ぶ広告のコンテンツ化、それをコンテンツマーケティングと呼ぶかどうか…といった議論はひとまず棚上げにして、ネット広告も印刷媒体の広告も共に、その「表情」や「語り口」を根本から「変える」ことから始めた方が手っ取り早いと思います。「スルーされず確実に読まれる広告」を目指すという目的は同じ。スタートラインも一緒です。

ちょっと手前ミソですが、そうした決意のもとに本コラムのバックナンバーを読み直していただけると、最初とは違った印象で頭に入って行く部分があるかもしれません。広告やコンテンツ作りに直接関わりがない方でも、システムなどに携わるIT畑の人には、ぜひ読んでもらいたい…というわけで◯△君、バックナンバーを読んだらメールくださいね!
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