ポップアップストア、実際やってみてどうだった?——新潟県・VERY Rice!の場合

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株式会社宣伝会議は、月刊『宣伝会議』60周年を記念し、2014年11月にマーケティングの専門誌『100万社のマーケティング』を刊行しました。「デジタル時代の企業と消費者、そして社会の新しい関係づくりを考える」をコンセプトに、理論とケースの2つの柱で企業の規模に関わらず、取り入れられるマーケティング実践の方法論を紹介していく専門誌です。記事の一部は、「アドタイ」でも紹介していきます。
第3号(2015年5月27日発売)が好評発売中です!詳しくは、本誌をご覧ください。

街中やショッピングモールの中などで、短期間展開できるポップアップストア。その実施事例を紹介します。

お米にまつわる諸問題を“楽しく”啓発

地元のイタリア料理店や洋菓子店とコラボレーションして、おせんべいを使ったメニューを開発。イベント会場で提供した。

ユネスコ無形文化遺産に登録され、世界中からますます注目が高まっている「和食」。いま国内でも、その価値が再認識され始めている。その和食の中心を担う「米」は、私たちにとってごく身近で、普段は特別に意識することのない存在だが、実は、生産の現場から家庭の食卓まで、お米にまつわる課題は山積みだ。例えば、賞味期限切れの備蓄米が年間20万トン以上も捨てられていること。そして子どもを中心に、食生活の米離れが急速に進んでいること…。

2013年に発足したプロジェクト「VERYRice!(ベリーライス)」は、そうした現状を見つめながら、お米が「美味しいもの」であり「楽しいもの」であるというメッセージを、独自の視点や手法、デザインで発信している新潟発のエコプロジェクトだ。普段何気なく食べているお米を「素材」として再利用し、日常生活のあらゆる「衣・食・住」をまかなえないかという発想のもと、オリジナルプロダクトの開発や、空間・イベントの企画・プロデュースなど、さまざまな取り組みを行っている。

取り組みにおいて、プロダクト、フード、アートといった各分野のプロフェッショナルとのコラボレーションが多く見られることも特徴の一つ。例えば昨年1月にオリジナル商品第1弾として発売した、お米由来のバイオマスプラスチックを使用したiPhoneケースは、11人のアーティストとコラボしてつくったもので、デザインへのこだわりがうかがえる一品だ。

バイオマスプラスチックは、でんぷんや糖類を乳酸菌で発酵させ、さらに科学的に結合させてつくられる環境配慮型のプラスチック。実用化され始めて間もない新しい素材であり、その用途もまだ研究・実験段階にある。

こうしたVERY Rice!の取り組みを、そしてお米が持つ可能性を、少しでも多くの人に知ってもらおうと、これまでさまざまなイベントやショップインショップを企画・運営してきた。

次ページ 「コンテンツとしての米」へ続く


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