コラム

PRの現実と理想の狭間でー業界歴23年、PRパーソンの試行錯誤ー

“広告スルー”の消費者を動かすブランデッドコンテンツとは

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みなさん、こんにちは。悩めるPRパーソンの赤坂です。PR歴23年を超えながらも、PRがもっとマーケティングに寄与できないだろうか…と悶々とした日々を送っております。

特に、いま最も僕が関心のあるテーマが、パブリック・リレーションズ発想でマーケティングに役立つ「自走するブランデッドなコンテンツ」をつくることができないか?ということです。

ソーシャルネットワークやスマートフォンの普及により消費者を取り巻く情報環境がさらに大きく変化し、その情報取得行動、ひいては購買行動も多様化しているということを前回も書きました。

この情報量の増大とデバイスの多様化に伴い、「アド・アボイダンス(広告を避けようとする傾向)」は年々強まってきていると言われています。ちなみにアド・アボイダンス(AD Avoidance)とは2008年に米「ADWEEK」に発表された概念です。

また消費者の可処分時間のうち、デジタルに費やす時間はますます増えており、博報堂DYメディアパートナーズメディア環境研究所の「メディア定点調査2014」でも、2014年はじめてPC、タブレット、携帯・スマホの合計時間がテレビの視聴時間を抜きました。

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特に携帯・スマホを介した情報摂取時間は急激に伸びており、今後さらに増加することが見込まれます。

そうなってくると、画面サイズがPCに比べて小さく広告表示が難しいと言われるスマホでは、従来型の広告は無視されるリスクが格段に高まると考えられ、企業の伝えたいブランドメッセージを広告という形で消費者に届けることがますます難しくなってくると僕は思っています。

そこで、広告という形に囚われない消費者が周りに「シェア」して広めたくなるような、面白味をもったブランデットなコンテンツをつくること、そしてそれがソーシャル、キュレーションメディアなどのアーンドメディアで自然に広がりやすい導線を設計していくことが大切だと思うのです。

商品にピタッと落ちる、ウルトラCの着地が難しい時代

個人的に、そんな自走するブランデットなコンテンツの開発はPRを生業とする人の方が向いているのではないかと思っていることもあり、日々研究・挑戦を進めています。

しかしメディアや世の中的に「自走したなぁ」「話題になったなぁ」と思っていても、必ずしも仕掛けた側の商品やブランドに落ち切ったかと言えば、すべてウルトラCばりのピタっとした着地をしきれていないのも実情です。

最近では情報の鮮度の劣化スピードがさらに加速していることもあり、売りという成果につながるようにうまくアウトプットを着地させることがますます難しくなってきているのではないかと思います。

ちなみに、自走するコンテンツの開発はPRパーソンの方が向いていると先ほど言ったわけですが、それは何ゆえ?か。常に消費者やメディアが喜んで発信したい!と思うことは何かを考え、世の中の空気感を察する感覚に長けていると思うからです。

PRパーソンは、絶えず、中立・公正・公平を重んじるメディアの記者や制作者に自分のクライアント・商品の話題を取り上げてもらうため、なぜ、この商品、企業を取り上げる必然性があるのか?社会的な価値はどこにあるのか?などの受け手側の視点での突っ込みに応え続ける経験をしているはずです。

そのメディア関係者の厳しい突っ込みをクリアして、自分たちがプランニングした企画を公共のメディアに高い確度で取り上げてもらえる状態をつくり出すことができる、そんなPRパーソンは「消費者視点」「メディア視点」で情報を組み立てるプロなのです。

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