山手線に乗りアプリでデジタルバッジを入手—販促NOW<MOBILE APPLICATION>(30)

ここでは、『販促会議』2015年10月号に掲載された連載「販促NOW-アプリ編」の全文を転載します。


夏の風物詩の一つと言えば、JR東日本の「ポケモンスタンプラリー」だ。

毎年、JR東日本の主要駅構内にポケモンのスタンプが設置され、子どもだけのグループや、親子が熱心にスタンプを集めている姿を目にする。子どもにせがまれて、スタンプ収集に駆け回っているお父さん、お母さんも多いのではないだろうか。おそらく、自分が子どもの頃にあのスタンプラリーがあったら、熱心に毎年、ハマっていたと思う。

そしてこの夏、大人たちも釘付けにしてくれそうな新たなサービスが登場していた。8月1日から20日まで、JR東日本アプリが「山手線ポケモンデジタルラリー」という企画を開催していたのだ。山手線に乗り、アプリを起動すると、アプリ限定のデジタルバッジを入手できる仕組みとなっている。実際に山手線に乗ってみないと、どのバッチを入手できるかわからない。

実際、期間中に試してみた。山手線に乗り、アプリを起動し、山手線ポケモンデジタルラリーの項目をタッチすると、「バッジGET」というボタンがあるので、そこを押す。しばらくすると、デジタルバッチが入手できるという簡単な操作だ。

山手線に乗ってデジタルバッジを入手
音声ビーコンの仕組みを使用

山手線に乗り、アプリを起動したのちに右下にある「バッジGET」を押すと、音声ビーコンを聞き取るモードになり、バッジをゲットできる。

足りないバッジは一覧で確認できるだけでなく、外回り、内回りのどちらに乗ればゲットできるかも把握できる。

仕組み的には「音声ビーコン」というものを使っており、人間には聞こえない音が山手線の中で流れており、スマホがそれを聞き取って、該当するデジタルバッチを表示するようにしているようだ。通常、こういったサービスではBluetoothを使ったビーコンが一般的だが、山手線では音を使って、情報を認識させている。バッジは全部で20種類あるため、山手線に乗るたびに起動して、集めたくなってくる。足りないバッジは外回りと内回り、どちらに乗ればいいかはアプリにヒントが出てくる。

JR東日本アプリはかつてこの連載で取り上げたことのあるアプリだ。スマホのアプリはサービス開始時に注目され、盛り上がりを見せても、すぐに使われなくなってしまうことがほとんだ。JR東日本アプリの場合は、電車が止まってしまっているときなどに起動することはあっても、普段から頻繁に起動するようなアプリではない。そういった面でも、こうした季節限定の企画を投入することで、アプリの存在を思い出してもらい、再度、使い始めてもらうような取り組みはとても重要だと言えそうだ。新たなアプリを開発しなくても、既存のアプリに限定企画を追加して、継続利用を促す必要性を、JR東日本アプリは教えてくれたような気がする。


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■プロフィール
石川 温氏(いしかわ・つつむ)
ケータイ・スマートフォンジャーナリスト。1999年に日経ホーム出版社(現日経BP社)に入社。『日経トレンディ』編集記者を経て03年に独立後、ケータイ・スマホ業界を中心に執筆活動を行う。メルマガ『スマホ業界新聞』(ニコニコ動画)を配信中。

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