動画に企業の予算が投じられるようになった今、オンライン動画はこれからどう進化していくのか? テレビにはない、オンライン動画ならではの面白さとは? そして、それを最大化する方法とは? ブレーン12月号では、BOVA(ブレーンオンラインビデオアワード)審査員の、川村真司さん(PARTY)、木村健太郎さん(博報堂ケトル)、佐々木康晴さん(電通)、澤本嘉光さん(電通)に、オンライン動画のこれからと、期待する作品について議論していただきました。動画のこれからを知りたい方、応募を考えている方々、必見です。
※本記事はブレーン12月号からの転載です
左から、川村真司さん(PARTY)、木村健太郎さん(博報堂ケトル)、佐々木康晴さん(電通)、澤本嘉光さん(電通)
オンライン動画ならではの面白さって?
編集部:
BOVAは今年第3回目の開催を迎えます。10月に課題が発表され、既に応募作品の構想を練っている方も多いのではないでしょうか。
そこで今日は、12月1日からの作品応募受付に向けて、BOVA最終審査委員の方々に動画制作のポイントや審査の際の着眼点についてお話をうかがいます。本日参加できなかった齋藤精一さん(ライゾマティクス)、谷川英司さん(TOKYO)からのコメントも随時ご紹介していければと思います。
さっそくですが、過去2回の審査でもたびたび議論に上がった「テレビCMとオンライン動画の違い」「オンライン動画ならではの面白さとは?」について、みなさんはどう考えられますか?
川村:
確実に大きな違いが2つあると思います。
まず「拡散力」。僕は普段ニューヨークに住んでいるのでよく実感するんですが、例えば前回のBOVAの広告主部門でグランプリだったサントリー「忍者女子高生」や、準グランプリの日清カップヌードル「SAMURAI IN BRAZIL」は、ニューヨークの知人たちも、いつの間にかオンラインで流れて来たものを面白がって見ています。国内外問わずに拡散する、とにかくたくさんの人に届きやすいメディアだということがよくわかります。