“理想的な顧客像”からの脱却
ケロッグは、従来の「理想的なマスマーケティング」を手放し、「消費者中心のアプローチ」に切り替えようとしている。ケロッグのデジタル担当チームは、消費者への機敏な対応を重視し、ソーシャルメディアやコンテンツに焦点を絞ることで、この変化の実現をねらう。
他社の日用消費財ブランド同様、ケロッグの商品群、特に朝食向けシリアル製品には、消費者の嗜好の変化が大きく影を落としている。
冷たい食事よりも温かいものを好むようになったり、健康志向を強めたりと表れかたはさまざまだが、食習慣は変わった。特にアジア市場のニーズは多岐にわたる。ケロッグが2年がかりで製品やマーケティング方針を大きく進化させようとしているのも、この変化に対応するためだ。
ケロッグ・アジア・パシフィックで、リージョナル・デジタルマーケティング・マネージャーを務めるナディーム・エーミン氏は、『Campaign Asia Pacific』に対し、次のように語った。「いま、最も重要なのは、リアルタイムで進行するマーケティングだ。多様で広拡大を続ける当社の顧客に機敏に対応しなくてはならない」。
