コラム

コピーライター養成講座 講師・卒業生が語る ある若手広告人の日常

広告は「面白い」がいいのか「売れる」がいいのか、ラジオCMから考える

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【前回のコラム】「ボディコピーとは何か?どうすればうまく書けるようになるのか?」はこちら

ザ・フライの今野です。このコラムはお笑い芸人である僕が、コピーライター養成講座を受講して、そのレポートを書くという内容です。
今回は、電通のクリエーティブ・ディレクターの林尚司さんが担当されたラジオCMの講座をレポートします。

画像提供:shutterstock

生々しい話

今回の講義のテーマは、「若い人たちにとってラジオCMとは何か」。そこで、僕はてっきり「正直あまり聞かれていないジャンル」という前提から講義が始まるのかなと思っていたのですが、全く違いました。

林さんは非常に生々しい話から始めました。

ラジオCMとは(広告界を目指す)若者にとって、「賞への近道」だと話されました。テレビCMは権利関係や予算の問題など、制作するまでの労力も大きく、受賞するようなものをつくるのは相当困難なようです。対してラジオCMは、基本声とSEで構成されるため予算もかからず、個人のアイデアや技術次第で受賞できる広告表現だと語りました。

実際、お笑い界においても、グランジ・五明さんがTCC新人賞を獲りました。五明さんは初めてのラジオCM制作で受賞されたので、とてつもない快挙です。ラジオCMという形式は広告の仕事の中で、最も異業種から参入がしやすいジャンルなのかもしれません。

アイデアはどっちから出すか

次に、CMのアイデアはどうやって出すか、という話をされました。その詳細が気になる方は例によってコピーライター養成講座を受講してもらうとして(現在秋からの受講生を募集中です)、ここではCMを商品から考えて発想するか、自分が面白いと思うことから発想するか、林さんが大別された2パターンについて僕なりの所感を述べます。

CMは自分が面白いと感じることから発想できる余地が、キャッチコピーよりも大きいと思うのです。それはCMがストーリーや設定を必要とするからです。ストーリーは商品と離れて考えても、その進行に合わせて商品の広告になるような形にすればCMとして成り立つと思います。
この辺りが前述した広告の門外漢である芸人の五明さんや僕が広告賞を受賞できた要因なのではないかと思います。ようは広告をよく分かってなくても、コントづくりなどでストーリーや設定を考えてきた経験がそのまま生きるのだと想像します。

僕個人としては仕事を奪われたくないので、他の芸人が広告に興味を持つのは止めて欲しいと願っています。ただ残念ながら先日も後輩が次の宣伝会議賞に応募してみます、と僕に言ってきました。絶対に落ちてほしいです。

次ページ 「課題講評」へ続く

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