「Spotify」を広告主はどう使うべきか?ビューアビリティ、アドフラウドといった広告業界の課題を解決

世界で1億4千万人以上が利用している音楽ストリーミングサービス「Spotify」が2016年11月、日本で正式にサービスを開始した。Spotifyの無料プランには、同社独自のオーディオ広告が展開され、すでに大手広告主がブランド広告を出稿している。Spotifyの日本における戦略について聞いたインタビューに続き、今回は具体的な広告メニューについて同社 日本法人 ビジネスマーケティングマネージャー 小林哲男氏に語ってもらった。

Spotifyの広告商品の価値は?

—Spotifyのオーディオ広告には、どのようなメリットがあるのでしょうか。

スポティファイジャパン ビジネスマネージャー 小林哲男氏

私たちは、「音楽には力がある」と考えています。人は怒っているときに音楽を聴いて気持ちを落ち着かせたり、通勤通学中にアップテンポの曲を聴いてモチベーションを高めたり、音楽は感情に影響を及ぼす存在です。

マーケターの多くはソーシャルメディアを使い自社の商品を訴求したり、メッセージを送ったりしています。ただ、ユーザーにとってのSNSは楽しい瞬間を投稿するなど、「見られたい自分」を演出する場であることが多く、必ずしも自分の心理状態を表しているわけではありません。そのようにフィルターされたデータをもとにターゲティングすると本当の気持ちとは全く異なるメッセージを送ってしまうこともある。

一方で、音楽は自分の感情に「素直な場」です。悲しいときには楽しい音楽をあまり聴かないですし、その逆もない。ユーザーの気持ちに寄り添いながら、ブランドを訴求できる場がSpotifyなのです。

また、オーディオ広告は今までのバナー広告や動画広告などコンピューターの画面を通して視覚的にコミュニケーションするメディアとは異なり、聴覚を使ってコミュニケーションすることができます。実際、人々がオーディオを聞いている時間の79%は既存の視覚を使ったメディアではリーチできないと言われています。デジタルオーディオ広告はそのような今までリーチできなかったモーメント、通勤通学中はもちろんジョギング中やドライブ中でもメッセージを伝えるようになるのです。

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