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「スーツ800着が8日で完売」新設の講談社デジタル広告大賞、青山商事に栄冠

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編集長との商品開発がヒット生む

第39回「読者が選ぶ・講談社広告賞」、第1回「講談社デジタル広告大賞」の贈賞式が26日、東京都千代田区の帝国ホテルで開かれ、各賞の受賞作品が発表された。

第2弾の「超・最強スーツ」開発現場をレポート(FORZA STYLE2017年2月15日掲載)

新設の「講談社デジタル広告大賞」の大賞には、青山商事のセレクトショップ「ユニバーサルランゲージ」の取り組みが選ばれた。講談社の40代男性向けオンラインメディア「FORZA STYLE(フォルツァスタイル)」とのタイアップ企画で、ファッションディレクターとしても活動する干場義雅編集長がビジネススーツの商品開発に参加し、数量限定で販売。その模様や反響を「フォルツァスタイル」上でレポートした。2016年8月に発売した第1弾の「最強スーツ」は、400着が10日で完売。2017年3月に発売した第2弾「超・最強スーツ」は、800着のうち半数が初日に売れ、8日間で予定数を売り切った。

青山商事の前川義之・常務執行役員TSC事業本部長

青山商事の前川義之・常務執行役員TSC事業本部長は贈賞式後に開かれたパーティーの壇上で、「遠方のお客さまにもご来店いただくなど、多くの方にユニバーサルランゲージについて知ってもらうことができた。次回以降も、干場編集長との企画を大量に予定している」と述べた。

第39回「読者が選ぶ・講談社広告賞」の大賞は、シャネル「ルージュ ココ グロス」の見開き広告(『VOCE』5月号に掲載)が選ばれた。シャネルの林香織執行役員は「来年もまたここでお会いしたい。お会いできる気がしました」と述べ、会場を沸かせた。

「キャッチ」より「共感」を

「読者が選ぶ・講談社広告賞」は、同社の17誌を対象に、はがき、PC、モバイルによる読者モニターによる投票で各賞を選ぶ。一方、新設の「講談社デジタル広告大賞」は、「純広告」「タイアップ動画」「タイアップ総合」の各カテゴリーについて同社のWeb媒体編集長が候補作を選定したのち、社外審査員による選考を経て各賞を決めた。

贈賞式の後、デジタル広告大賞の審査を務めた佐藤尚之氏(コミュニケーションディレクター)、本田哲也氏(ブルーカレント・ジャパン代表取締役社長)、はあちゅう氏(作家)が審査の感想やデジタル広告のあり方について持論を述べた。

(右から)はあちゅう氏、本田哲也氏、佐藤尚之氏、講談社の瀬尾傑・第一事業広告部長

はあちゅう氏は審査を経て、「読ませる記事、写真のクオリティの高さなどは出版社ならでは。こんなコンテンツを出版社つくってほしいのだと思った」とコメント。佐藤氏はデジタル広告のクリエイティブについて、「従来の『キャッチ』コピーや妨害するクリエイティブはデジタル上では嫌われる。気持ちを変えていくためには、共感されることが重要」と強調した。

本田氏は「ストーリーテリングを意識した広告が増えていくのでは」とし、一方で「どこでも見られるからこそ、どんな環境で見られているかについての想像力が大事」と述べた。

講談社の野間省伸社長は、上半期(2016年12月~2017年5月)の広告収入のうち25%をデジタルが占めたと明かした。アニメキャラクターを企業のコンテンツマーケティングに活用する事例を紹介するサイト「C-station」を4月に開設するなど、メディアブランドやキャラクターを活用したビジネス拡大に注力している。