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Webディレクターの40歳定年説。それって本当ですか?【Webディレクターの未来を考える座談会・後編】

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クライアントの事業理解と、コスト管理は必須

高瀬:Web制作会社のWebディレクターは、クライアントの事業に対する理解が必要です。制作畑出身の人はつくること自体が、目的になってしまっているケースが実は多く、この事業理解が不十分なケースがあります。

中村健太氏
ビットエー メディア戦略室室長

BITA デジマラボのプロデュースやAIカンバセーションエンジンの開発など、様々な分野で活動するマルチディレクター。KaizenPlatformのグロースコンサルとしても知られ、2014年より日本ディレクション協会の会長を務める。主な著書に『現場のプロが教えるWebディレクションの最新常識 知らないと困るWebデザインの新ルール2』、『第一線のプロがホンネで教える 超実践的 Webディレクターの教科書』など。

中村:あるWebディレクターから「営業担当者が受注してくる案件が収益です。それを伸ばすために、回転率を上げることが僕らの役割でしょうか」と質問されたことがあります。クライアントの事業を理解することへの意識が希薄だなと感じました。

田口:たしかに、そこは難しい。Web制作会社も、時には回転数をあげていることも必要だったりしますし。

高瀬:会社のスタンスによるでしょうね。回転数が早いと利益が上がるモデルもあるし、クオリティが高いものをつくることで利益が上がるモデルもある。

ただし、今回のプロジェクトが目標としている数値は何で、その数字に近づけるためには何をすべきなのかという前提に対する理解がないと、本来の目的とずれたことをしてしまう。

中村:それをすぐに理解できるくらいにならないと、Webディレクターがハブとして機能しないですよね。今後は複数社が関わるプロジェクトが増えていくでしょうし、ますますハブになる人間を育てていかないと。

田口:もうひとつ、Webディレクターに絶対に必要なのはコスト意識。

高瀬:たしかにWeb制作は、どのスタッフがどのぐらいの期間にわたって稼働するのか原価を計算する必要があります。その結果、今回の予算に対して、赤字にならずに利益が出る、そして施策による成果も出るようにしないといけない。

田口:Web制作会社を経営していて思うのは、昔は「徹夜してがんばっています」という会社がクライアントから好まれていた傾向がありましたが、今はそういう会社は避けられるかもしれない。

高瀬:それは感じます。要は、その会社は工数管理などのマネジメントができていないってことですからね。

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