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SDGsの達成を「カルネコ・モデル」や「EVI」で 目指す

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カルネコでは、企業の販促物を実需に沿って必要な数だけ製作し、作り過ぎによる廃棄をなくす、環境配慮型の販促システムを生み出してきた。今年10月からはビール業界の4社と共に、販促物の共同配送を行うことで、効率化や温室効果ガス排出削減を進めていく。森林事業者や企業、消費者を結ぶ環境貢献プラットフォームのEVIも運営しており、社会の幅広いアクターとのパートナーシップの下、SDGsの達成を目指す。

加藤 孝一(かとう・こういち)

1981年、カルビーに入社。営業、物流、マーケティング、経営企画を地域事業部で経験。1995年本社・営業革新推進室、マーケティング企画室マネージャーを経て、2002年プロモーション革新プロジェクト・オーナー。2005年9月、CalNeCo事業部設立。2016年8月、カルネコ設立。

 

環境配慮型の販促で 心に響くメッセージを伝える

「CalNeCo(カルネコ)」をメイン事業とするカルネコは昨年8月、お菓子メーカーのカルビーから独立しました。カルネコは、2005年9月にカルビーが生み出したビジネス・モデルです。このモデルは価値創造型のメッセージを伝えるプロモーションを行えば、不要なディスカウントをせずに商品を販売できるという知見に基づきます。

その目的は、販促物を通じてお客様の心に響くメッセージを届け、適切な価格で商品を購入していただき、小売・卸・メーカー・消費者の方々が皆、適切な利益を得られるようにすることです。第2の目的は、効率的でロスのない販促を実現することです。

多くの企業は、お客様にメッセージをお届けする販促物を最初にたくさん作り、その後に商談を始めます。このため、当初の目論見と実際に展開される数字が異なり、販促物の作り過ぎや不足が生じます。販促物を作り過ぎれば、それらを捨てて燃やすことになります。これはロス金額を増やすだけでなく、二酸化炭素(CO2)排出にもつながり、企業収益に悪影響を及ぼします。

一方、私たちのカルネコ・モデルでは、先に商談を行ってから販促物の注文をしていただきます。その後に販促物の印刷加工や梱包を行い、最短5日で全国各地へお届けします。つまり、仮の目論見で販促物を作る「仮需型」ではなく、実際の需要に基づいて作る「実需型」なのです。

「仮需型」では企業は通常、製作した販促物の約半分を捨てることになります。ですから、仮需型から実需型への転換で、その半分の販促費を確保できるようになるほか、CO2排出もゼロにできます。

私たちは昨年4月、ダンボール製の立体什器等、販促用の立体成型物も1台から発注いただける工場をオープンさせました。これによって、店頭プロモーションで使われるPOPや什器のほぼすべてで実需対応が可能になりました。

また、私たちの販促物製作では 年間約1400tのCO2が発生しますが、昨年4月からはそれらをカーボン・オフセットしており、 CO2排出が実質ゼロになりました。これに伴い、お客様である企業が私たちから調達される販促物に対して も、CO2削減量の証明書を発行できるようになりました。これらの企業には、この分をCO2削減量として、CSR報告書などで報告していただけます。

次ページ 「ビール業界の販促物で 共同配送を開始」へ続く