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次なる「顧客の課題」は健康寿命、ネスレ・高岡CEOが事業戦略を説明

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ネスレ日本は3月7日、東京・ネスカフェ 原宿にて「2018年事業戦略発表会」を開催した。発表会には同社、代表取締役社長兼CEOの高岡浩三氏が登壇。2017年の業績のレビューと2018年の事業戦略説明を行った。

高岡浩三氏

2017年のネスレ日本のオーガニックグロースは2.8%で、ネスレグループの中でも新興市場(4.8%)には及ばないものの、日本と同様の先進市場(0.7%)ネスレグループ全体(2.4%)を上回る業績となった。

高岡氏は説明会で「日本のような先進市場のマーケティング活動では、顧客自身も気づいていない課題を見つけ、その課題を解決することが大切」と自身の見解を示した。2017年においては「家族の少人数化」、「共働き世帯の激増」という外部環境の変化が顕著になったが、新しい現実を知るだけでなく、そこから顧客自身もまだ気づいていない顧客の課題に踏み込んだ企画と提案が必要と説明。

世帯当たり人数が減少すれば、「これまでのような大サイズでは、なかなか飲みきれない」「飲む人数だけお湯を沸かして準備するのは面倒」といった問題が発生。この課題を解決するのが、コーヒーマシンを始めとする1杯ずつ手軽に楽しめる、ソリューションの提供だと話した。

また2018年の注力領域としては「健康寿命の延伸」という課題を解決する商品・サービスの開発・提供に力を入れる方針が示された。「健康に寄与することを目指す食品メーカーとして、美味しいものをリーズナブルな価格でお届けするだけでなく、健康寿命の延伸に貢献するような提案をしていきたい。食品だけで完結するサービスは考えておらず、他社との共同展開を視野に入れている」(高岡氏)。すでに同社ではファンケルと共同のサービス開発を始めている。

昨年10月から本格スタートした「ネスレ ウェルネス アンバサダー」の会員が6万人を突破したこともあり、2018年はこの領域での事業拡大を見込む。5月からは食事の写真から栄養状態をチェックできるサービスの開始も予定しており、自分に足りない栄養素の診断を受けた上で、適切な「カプセル」が提案されるなど、パーソナライズされたサービスへの進化を目指しているという。