【前回コラム】「“市民力”をチケットに2万人が盛り上がる!伊丹の「無料フェス」とは?」はこちら
関西でかたちラボという屋号でコピーライターをしている田中です。東京と関西の大きな違いの1つが、出版社や雑誌の数。現在、関西のカルチャーを紹介する雑誌がほとんどありません。
例えば2006年、田中が大阪に来てコピーライターを始めた頃の話。その頃はまだ関西のカルチャーを発信していた「Lmagazine」という雑誌がありました。しかし、2008年12月に休刊に。そして、2009年。大阪である雑誌が発刊されました。その雑誌は9年経った今もなお、新たな号がリリースされ続けています。
今回は、大阪でローカルカルチャーと向き合い発信し続けている方のお話です。
IN/SECTS 松村さんの場合
「関西で戦う。クリエイターの流儀」第7回目に登場していただくのは、大阪を中心に活動する編集プロダクション「LLCインセクツ」代表・松村貴樹さん。5月26・27日に開催される関西の生産者、アーティスト、作家、アジアのクリエイターたちが一堂に会するマーケットイベント「
KITAKAGAYA FLEA & ASIA BOOK MARKET
」を主催。さらに雑誌「IN/SECTS」最新号のリリースを控えています。
松村貴樹(LLC インセクツ)
2009年に編集プロダクション「LLCインセクツ設立。自社で制作から流通まで行う雑誌「IN/SECTS」は、創刊0号に坂本龍一氏やスチャダラパーのインタビューを掲載した「生駒特集号」が話題を呼び5000部を完売。以降、著名なミュージシャンや文化人のインタビューを掲載しつつ「ローカルアート」「OSAKA VISION」「いいお店の作り方」など、大阪に軸足を置きながら独自の特集を組み続けている。
雑誌とは、個人の本音を聞き出し、人と人をつないでいくもの
雑誌「IN/SECTS」が生まれたのは2009年。田中は創刊号からの読者です。今から思うと2011年を目の前にし、「ローカル」というキーワードを意識させられたのには、間違いなく「IN/SECTS」の存在がありました。あれから月日が経ち、何が変化したのでしょうか。