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コラム

広告ビジネスに関わる人のメディアガイド2018 リレーコラム

情報が多すぎる時代に、求められるメディアとは?

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【前回コラム】「フェイクニュース問題で再認識された、新聞メディアの価値」はこちら

マスメディアからインターネット、アウトドアまで、広告メディアについてのあらゆるデータを収録した書籍『広告ビジネスに関わる人のメディアガイド2018』(博報堂DYメディアパートナーズ編)が、全国の有力書店・オンライン書店で販売されています。
「メディアガイド」は、博報堂DYグループの社内向け冊子を2015年に初めて書籍化したもの。2018年版は、メディア環境研究所所長の「情報のデジタル化から生活のデジタル化へ」と題したインタビューも収録しています。
コラムでは、本書の編集に関わった博報堂DYメディアパートナーズ社員が、各メディアのトピックを紹介します。

情報が多すぎる時代に、求められるメディアとは?

最盛期は50万部を誇り 、ガングロなどのギャルカルチャーを牽引した雑誌『egg』。惜しまれつつ2014年に休刊していましたが、この度2018年3月にWEB版で復活したことが話題になっています。しかも、編集長は21歳の女性で、幼い頃からeggが持つ世界観に憧れ、高校時代から渋谷に通いつめてきたひとりのファンでした。

雑誌の市場は依然として苦戦が続き、販売金額はピークだった97年の半分以下になりました。一方で、「dマガジン」の登録者は360万人を突破し、読み放題サービスの利用者は急増。また、雑誌WEBサイトのPV数や、SNSフォロワー数も急増しており、雑誌を“コンテンツ”として見ると、むしろオーディエンスは広がっています。

また、「自分のお金で買うメディア」である雑誌は、読者の信頼や好意度が高く、調査分析しても「商品の情報源としての雑誌」の価値は依然として他メディアを凌いでおり、その影響力の高さは堅調です。

メディア環境研究所2017レポートでは、「世の中の情報量は多すぎる」と感じる生活者が52%に伸び、世間ではメディアの安全性や情報の信頼性が注目された一年でした。そんな情報カオスの時代に、生活者は“情報の確からしさ”を求めており、中でも「大量のレシピ情報が集まったWEBよりも、自分にぴったりで最短な料理本が好き」という意見がとても印象的でした。

大きなメディア変革の流れの中で、リーチやコストを追求してきた反動で、こうした“メディアの質”に注目する動きが生まれていることは、良質なコンテンツを保有する雑誌にとって追い風です。

読者と深い関係を築く雑誌。その役割は「気になる」きっかけを提供するだけではありません。「好き」「欲しい」「頼りたい」「行きたい」……、雑誌のもつ様々なプロパティ(雑誌ブランド、モデル、コミック等々)を編集して生み出すコンテンツには、ファンを巻き込み、さまざまな欲求行動をつくる影響力の高さがあります。

髙橋 祐二 
博報堂DYメディアパートナーズ
関西支社 新聞雑誌局 雑誌部

 

広告ビジネスに関わる人のメディアガイド2018

博報堂DYグループ各社で長く使われてきた、メディアの広告ビジネスに携わる人のためのデータブック。テレビ・ラジオ・新聞・雑誌の出稿広告主ランキング、ネット広告の種類・効果指標、ターゲット別 メディア接触状況など、各種情報が詰まった「今すぐ使える」1冊。デジタル領域はページ数を増やし、昨年以上に内容を充実。今年は、メディア環境研究所所長が「情報のデジタル化から生活のデジタル化へ」と題して語ったインタビューも収録。

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