熱狂的ファン層はブランドにどう役立つのか?―『カメラを止めるな!』と熱狂ブランドの共通点

熱狂的ファン層との関係づくりが今のマーケティングの関心

123RF

従来のマーケティング手法の行き詰まりに対する反省かどうかはわかりませんが、最近のマーケティングにおける取り組みの主眼は、目新しいクリエイティブやメディアを見つけることから顧客層とどう関係をつくり上げるかに移り変わりつつあるようです。

実際、昨年話題になったブランドやヒット作品を振り返ってみると、その背後には、熱狂的なファンの存在という共通点が見えてきます。「よなよなエール」で有名なヤッホーブルーイング、広告をしないことで有名なアウトドアブランドのスノーピークのような企業が話題となったのは、そのブランドを支えるファン層とどうつながりをつくるかを常に意識してマーケティング活動をしている点が注目されたからです。

しかしファン層がブランドの成長に寄与するモデルは、先に上げた長期的なブランド構築を要するメーカーのようなカテゴリーよりも、短期間にどのくらい稼ぐことができるかが重要となる、エンタテインメントビジネスを例に分析すると、その過程がわかりやすいと言えます。

なぜなら、ファン層の支えがどうヒットにつながったかが比較的、追跡しやすいからです。2018年にヒットした上田慎一郎監督のインディーズ映画『カメラを止めるな!』は、その代表的な例でしょう。

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鈴木健(ニューバランス ジャパン マーケティング部長)
鈴木健(ニューバランス ジャパン マーケティング部長)

1991年広告会社の営業としてスタートし、ナイキジャパンで7年のマーケティング経験を経て2009年にニューバランス ジャパンに入社し現在に至る。ブランドマネジメントおよびPRや広告をはじめデジタル、イベント、店頭を含むマーケティングコミュニケーション全般を担当。

鈴木健(ニューバランス ジャパン マーケティング部長)

1991年広告会社の営業としてスタートし、ナイキジャパンで7年のマーケティング経験を経て2009年にニューバランス ジャパンに入社し現在に至る。ブランドマネジメントおよびPRや広告をはじめデジタル、イベント、店頭を含むマーケティングコミュニケーション全般を担当。

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