上海で開催「CES ASIA」現地レポート① — 中国でも主役は自動車(森 直樹)

毎年1月に米国ラスベガスで開催される「CES」はご存知の通り、世界最大規模のテック系カンファレンスです。その「CES」のアジア版が上海で開催されました。それが「CES ASIA」です。「CES ASIA」はグローバル企業、スタートアップ、起業家が集まり、テクノロジーによるイノベーション、ゲーム・チェンジについて発信をしています。中国は決済、シェアリングエコノミー、MaaS、スマートシティなどの領域において世界のトップランナーであり、日本のマーケターにとっても多くの示唆を得られるのではないかと思います。これまで7年以上、米国の「CES」を取材してきた筆者の視点から、「CES ASIA」レポートをお送りします。

やって来ました!「CES ASIA」

「CES ASIA」の会場に到着した筆者。

「CES ASIA」は6月11日〜13日の3日間、上海新国際博覧中心(上海新国際博覧センター)で開催されました。会場の規模は幕張メッセよりは大きく、米国ラスベガスの規模と比較すると5分の1くらいという印象です。そうした会場の関係からか、米国「CES」と比べると、テーマが絞られていました。基調講演や展示内容は、自動車・5G・AI・ロボティクス・ドローンなど、新興技術や新しいエコシステムが強く反映されているようでした。

「CES ASIA」エントランスの様子。

会場全体を俯瞰して撮影。

会場は大きく6つのゾーンに分かれている。中でも2つのゾーンを自動車関連が占めているのが印象的だ。

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上海でも「CES」の主役は自動車か?

「CES ASIA」の今年の特徴は、自動車関連の展示が大幅に拡大したことにあるようです。展示会場はN1会場からN5会場+W5会場と大きく6のエリアに分かれていますが、自動車は昨年の2倍の2エリアに渡って展示されていました。アウディ、メルセデス、フォルクスワーゲン、コンティネンタル、ボッシュなどの欧州勢、日産自動車、本田技研工業、デンソーなどの日本勢、さらに現代自動車やKIAなどの韓国勢などの自動車メーカーや大手自動車部品メーカーが出展していました。

展示会場が2倍となった自動車関連の展示エリア。MaaSを意識した自動運転車のプロトタイプ出展が目立つ。

Baiduが提供する自動車のコクピット専用OSの展示。音声対話やBaiduのAIプラットフォームとの連携を可能にしている。

ホンダがスマートモビリティの展示をしていた。シェアリング自転車やバイクが普及する中国でのニーズは高そうだ。

デンソーは自動運転車の中で、VRコンテンツを楽しむ提案をしていた。「CES ASIA」では、自動運転車とVRを組み合わせた提案が多く見られた。

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中国が先頭を走る領域の出展も目立つ」へ続く

スマートリテール・ロボット・AI及びセンサーなど、中国が先頭を走る領域の出展も目立つ

自動車以外では、スマートリテール関連の出展もいくつか見られました。


無人レジのプロトタイプ。商品を箱の中にいれると決済される仕掛けのよう。他にも手に取った野菜や果物の重さを表示するディスプレイを備えた商品棚など、ハイテク棚が展示されていました。

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