人口減の日本の将来予測をもとに注目されるファンマーケティング
最近のマーケティングの議論のなかで盛んになっている話題のひとつに、いま日本が迎えている人口減少などの状況に合わせて、いかに既存顧客を維持し、育成していくかがあります。このコラムでもちょうど1年前に「
」)という記事の中で語りました。こうした考えは「ファンマーケティング」とか「ブランドに対する熱量」という形で語られます。
また、このコラムでは反対意見としてアレンバーグ・バス研究所のバイロン・シャープ氏のロイヤルティ施策に対する批判も併せて紹介しました。ですが、今の日本ではバイロン・シャープ氏がいうような成長のために新規顧客を獲得するアプローチよりも、そもそも市場が成長する要素が少ないので、減りゆく人口のなかでファン層をより熱狂的にするという考えのほうが受け入れやすいのかもしれません。
あわせて日本に留まらず、世界中で消費者とブランドの関係性は、従来の経済的な意味合いだけでなく、より倫理的な社会的な課題も含まれるようになっています。経済的合理性が高ければ、選ばれるブランドになれるわけではなく、いま消費者は社会において環境的にも持続可能なビジネスであるかどうか、というサステイナビリティの視点を重視して、ブランドを選択するようになっているのです。
