“スベらない”パーパス・ブランディング — 「省エネルック」と「クールビズ」の成否を分けたものとは?

【前回コラム】「製品を変えずにヒットを生み出す! 「意味のイノベーション」とは?」はこちら

「パーパス」の時代がやってきた! 一過性で終わらせないために必要なこととは?

マーケティング領域に限らず、ビジネス実務の現場において、人を動かす隠れた心理「インサイト」を理解することには大きな意味があります。

その活用のための「勘どころ」を解説していく、本連載。今回のテーマは、スベらない「パーパス・ブランディング」です。

昨今、グローバル企業を中心に「ブランドパーパス」を策定する動きが顕著になっています。「ブランドパーパス」とは、その企業やブランドが社会に対して提供する価値や、自分たちが社会に存在する意義のことで、例えば、次のような企業・ブランドがパーパスを策定しています。

ダヴ あらゆる女性の「その人らしい美しさ」を称える
コカ・コーラ 幸せな時間を作り出す
グーグル あらゆる好奇心を瞬時に満たす
ルイ・ヴィトン 人生という旅を上質で濃密な経験にする
レッドブル 世界に活力を与える
モエ・エ・シャンドン お祝いの場を作り出す
マスターカード 商取引の世界をもっとシンプルに、もっと柔軟にする
メルセデス・ベンツ 人生における成功の象徴となる
パンパース わが子の健康で幸せな成長を望む母親の手伝いをする
スターバックス 自己発見と創造を促すために、人と人とのつながりを生み出す


※ジム・ステンゲル著『本当のブランド理念について語ろう』から引用

それでは、このようにブランドパーパスが定義されていれば、それだけで企業・ブランドの業績は伸びるのでしょうか?

当然、そんなことはありませんよね。たとえ目的(=パーパス)が良くても、手段である商品やプロモーション活動がターゲットの共感を呼ばないものであれば、ブランドの業績は伸びずに残念な結果になってしまいます。

では、どうすればそんな事態を避けられるのか。つまりは、スベらないパーパス・ブランディングについて本記事では考えていきたいと思います。

次ページ 「それは本当に共感を呼ぶのか? 世間とのズレがないか?を考える」へ続く

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大松 孝弘(株式会社デコム 代表取締役)
大松 孝弘(株式会社デコム 代表取締役)

大手広告会社を経て、2002年デコムを創業。2006年に日本初のインサイトリサーチに関する書籍「図解やさしくわかるイ ンサイトマーケティング」を上梓する。株式会社デコムは、設立以来、一貫してインサイトリサーチによるアイデア開発を提供。近著に『「欲しい」の本質~人を動かす隠れた心理「インサイト」の見つけ方~』など。

大松 孝弘(株式会社デコム 代表取締役)

大手広告会社を経て、2002年デコムを創業。2006年に日本初のインサイトリサーチに関する書籍「図解やさしくわかるイ ンサイトマーケティング」を上梓する。株式会社デコムは、設立以来、一貫してインサイトリサーチによるアイデア開発を提供。近著に『「欲しい」の本質~人を動かす隠れた心理「インサイト」の見つけ方~』など。

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