新型コロナウイルス感染症の流行により、ウェビナーやオンラインでの記者会見を導入する企業が増える昨今。そこで、オンライン配信ならではの“伝わる”プレゼン技術について、『緊張して話せるのは才能である』(宣伝会議)著者で、主に経営者を対象にプレゼンなどのコンサルティングを手がける永井千佳さんが解説します。
「カメラに向かって話すのが苦手」という人へ
ウェビナーやオンライン会見の案内をいただく機会がこの半月ほどで一気に増えました。一方で、主催する方々のなかには、「通常のイベントやセミナーではうまく話せるのに、無観客でカメラを前に話すのは苦手で……」などと、悩んでいる人は多いのではないでしょうか。そこで本コラムでは、対応策を3回に分けてご紹介していきます。
対応策1:コンテンツをオンライン用に修正しよう(今回)
対応策2:オンラインの話しにくさを克服しよう(次回)
対応策3:オンライン・コミュニケーションは3割増にしよう(次々回)
前提として、無観客でカメラに向かって一方的に話すことになるオンライン配信の場合、リアルのイベントと大きな違いがあります。
ひとつは、オンラインは聴き手が簡単に離脱してしまうこと。しかも画面上に視聴者数が表示され、視聴人数が変動するなど厳しい現実を突きつけられます。2つ目は、ダイレクトな聴き手の反応が見えないこと。リアルの場では無意識に聴き手の表情や呼吸を感じ取れますが、それがまったくありません。
カメラに向かって一方的に話すのは、とても難しいことなのです。この2つの違いを認識せず、リアルのイベントで準備していた内容をそのままオンラインに移管して話をしても、あまり伝わらない残念な内容になってしまいます。
では、オンラインでも伝わるプレゼンにするには、どうすればよいのでしょうか。
