“ディストピア”の今こそ求められるラジオの役目(ゲスト:吉田照美)【後編】

【前回コラム】「コミュ障だった少年がラジオの帝王に、「スレスレのところを来ただけ」(ゲスト:吉田照美)【中編】」はこちら

今週のゲストは、先々週から引き続き、タレント・フリーアナウンサーの吉田照美さん。今回は吉田さんが感じるメディアの問題点について言及。現代におけるラジオの役目についてお話をうかがいました。

今回の登場人物紹介

左から、中村洋基(すぐおわレギュラーゲスト)、権八成裕(すぐおわパーソナリティ)、澤本嘉光(すぐおわパーソナリティ)、吉田照美(タレント・フリーアナウンサー)。

※本記事は4月26日放送分の内容をダイジェスト収録したものです。

曖昧になってしまったAMとFMの境界線

中村:

ラジオの喋り方で、「ここ気を付けた方がいい」「こういうことに気を遣ってやっています」みたいなことありますか?

吉田:

ここFMじゃないですか。

中村:

FMです。

吉田:

今はAMもFM化しちゃったじゃないですか。何がFMで何がAMかが、これからはもっと曖昧になっていくと思うんですよね。昔は、AMとFMってはっきりした違いがあって。今はもうどうでもいいと思っているんだけど、昔は「AMの喋り手だ」っていう気概を持ってやっていたような気がするんですよ。そういうのって聞いて分かるじゃないですか。

AMの喋り手の人の喋り。例えば代表的なのは蝮(毒蝮三太夫)さんとかね。毒蝮さんが市井の人にマイクを向けて、「くそばばあ」とか言ったりして。自分がくそじじいなのに、そんなことを言っているわけじゃないですか。でもあれってすごい、優しい言葉だなって思えるわけじゃないですか。でも、FMで蝮さんはたぶん成立しないと思うんですよね。

中村:

確かに。

吉田:

そういう違いがはっきりあったんだけど、今は段々とAMとFMがミックスされた形になってきて。それを知らなかった人は別にそんなことを考えないんだけど、僕なんかはFMでも仕事をさせてもらうようになったときは、下世話なところは抑えなきゃいけないとか思う。

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