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米大統領選、トランプ氏の“オレンジ色肌”が拡大した理由とは

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【前回コラム】「喧嘩を売るトランプ氏を、上手にいなしたバイデン氏のディスカッション」はこちら

アメリカ大統領選、投開票日の今日、アメリカ国内は心落ち着かない状況だ。そのような中で、実は気になっていることがある。それは、トランプ現大統領の特徴的なメイクである“オレンジ色肌”が変化していることだ。

具体的には、オレンジ色肌にしている範囲の拡大。以前は、目の周りは本来の地肌の色のままだったのだが、ここ最近の顔を見ると、目の周りまでしっかりオレンジ色になっている。

最終討論会となった10月23日のトランプ氏。目の周りもオレンジ色に塗っている。
出所/Wall Street Journal

トランプ氏の最新オレンジ色戦略?

トランプ氏は、4年前の大統領選時から通称「焼きオレンジ色の肌(メイク)」と「とうもろこしヘア」が定番化している。現政権の4年間、このスタイルを変えることはなかった。

9月29日の第一回討論会の際にも「何だか顔が違う」と感じたが、「疲れているのか?」と考えなおした。しかし、Covid-19からの復帰後、実質第2回目にして最終討論会となった10月23日にそれは確信に変わった。

この変化の意味とは——。3つの仮定をもとに分析する。

バイデン氏との対比を駆使した若々しさとパワーの誇示

まず1つ目は、バイデン氏との対比。今回の米大統領選は、両候補者とも70歳以上の高齢だったため、白髪で肌の色素も薄いバイデン氏との対比を利用したのではないか。いかに自らがパワフルであるかを、顕著に視覚化をする考えなのだろう。

色素の薄い、いわゆる「白い」と表現される肌は、清廉できちんとした印象というプラスのイメージを他者に与える一方、静かすぎてパワーがなく、ひ弱であるとみなされることがある。反対に、少し焼けたようなピーチともオレンジともとれる肌色は、「サンキスド・フェイス(太陽にキスされた顔)」と呼ばれる。日焼けして適度に紅潮した顔を連想させ、健康的で若々しく、ポジティブで動的な印象を抱かせるのだ。

トランプ氏はメイクで、温かさを表現する黄色味と、血色を表現する赤みを加えている。黄色と赤の混色はオレンジ色なので、「従来よりもさらにオレンジに!」はアリなのかもしれない。

また、トランプ氏はコロナで入院中、「それでも仕事をしている」と訴えかけるような写真を公開していたが、それに写っている彼は明らかに肌が青白く、髪ももっと白く見えた。

これをわざわざ世間に見せたのは、コロナ疾患の自分を視聴者の記憶に留めるためだったかもしれない。そしてその後は、復活したパワーのある自分を一層オレンジ色の肌でフル演出しているのかもしれない。

次ページ 「不調を隠した肌色カモフラージュ」へ続く

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