経済産業省と東京証券取引所は3月4日、従業員の健康管理などに戦略的に取り組む上場企業を「健康経営銘柄2021」として48社を選定した。初選出は、積水化学工業、富士フイルムホールディングス、大日本住友製薬、大同特殊鋼、日東精工、ニッセイ、明電舎、富士通、トヨタ自動車、島津製作所、商船三井、日通システム、日本電信電話、双日、豊田通商、バリューHRの16社。
健康経営銘柄は、中長期の企業価値向上を重視する投資家に対して「健康経営」に優れた上場企業を紹介することで、投資を促進する狙いがある。同時に各社の取り組みをより加速させることを目指している。
選定にあたっては、経済産業省が実施した「令和2年度健康経営度調査」の回答結果から「経営理念・方針」「組織・体制」「制度・施策実行」「評価・改善」「法令遵守・リスクマネジメント」という5つのフレームワークから評価。財務面でのパフォーマンスなども踏まえ決定した。1業種1社が基本としつつ、各業種で最も高い健康経営度の企業の平均値より高い企業も選定した。
2021年の選定企業紹介レポートによると、禁煙や運動不足解消、がん発症予防、睡眠の質向上のための社内コミュニケーションのほか、コロナ禍を受けて新たな施策に取り組む企業も。具体的には、リモートワークによる運動不足解消のための動画制作(丸井グループ)、感染症対策と安全な働き方を両立させる取り組み(国際石油開発帝石)、感染予防行動マニュアル策定(中部電力)などが例示されている。
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