インサイトを構成する3つの要素とは?|販促コンペ・お悩み相談室③

6月16日13時まで企画募集中の「第14回販促コンペ」。課題に取り組む中でつまづいたり煮詰まったりすることもあるのではないでしょうか?そんな皆さんの“お悩み”に、企画のプロが答えます。

*本記事は『別冊 販促コンペ 公式・企画ガイドブック』(宣伝会議)からの転載です。
*本稿は「第13回販促コンペ」の開催に際し、掲載した記事です。

【回答者】

米国広告主協会
データマーケティングアワード最終審査委員
西川コミュニケーションズ 顧問
藤枝 テッド 和己(ふじえだ・かずみ)氏

2000年代中盤からショッパーマーケティングの開発に従事し、北米のショッパー戦略デザイン会社、グローバルネットワークのリテールマーケティング会社の日本法人代表を歴任。2018年から現職。日本のみならず米国やシンガポールでのマーケティングカンファレンスで講演を行い、ANA(米国広告主協会)が主催するInternational ECHO AwardではAIや先端技術を活用したマーケティング活動の審査を手掛ける。

Q 購入者/消費者の「インサイト」がわかりません。

A インサイトを構成するのは3つの要素だと考えています。

これらを記述した文章が「インサイト」と言えます。①ターゲットの隠れた真実。表向きにはわからないことです。②ターゲットの行動に結びついていること。行動原理や行動パターンです。③ターゲットの反応を引き起こすこと。何によって反応が起きるのか。

表面的には人の目を気にして「言えない、見せない」ことが、明らかに行動原理になっていて、何かによってその原理が反応し、ターゲットを行動させているのです。インサイトを求めるのは簡単ではありませんが、データとにらめっこして明らかになった事実を、3つの要素で記述し、訂正し、繰り返し記述していくことで、完成された文章を作り上げます。その文章こそインサイトの記述です。

Q クライアント視点/顧客視点で企画を見るには?

A クライアントが何を考えているかは、よく話を聴くことでわかります。

ただし、聞くではなく「聴く」です。相手の言葉や行間にある事実や感情を積極的につかむ技術に「アクティブリスニング」があります。これを学ぶと、課題の本質やクライアント視線を得るのに役立ちます。顧客視点で企画を点検するときは、一人称で企画を考え、語ります。企画を立案している時や説明する時、多くの場合、立案者は第三者の立場になっています。消費者とクライアントがいて、自分は第三者。これではいつまでたっても当事者の目線は得られません。

Q 企画にリアリティを持たせるにはどうすればいいですか。

A リアリティの3要素は、予算、 品質、納期です。

この3点を徹底的に検証しましょう。このこの3要素が見合えば、企画はなんとか実現できます。つまり実施可能な状態にたどり着き、ほかの困難は、困難ではあれ知恵を絞れば解決可能になります。つまり企画にリアリティが担保されます。

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