木下優樹菜さんを“ニュース性”で勝手にテコ入れ

ニュース性で「木下優樹菜補完計画」始動

私がまだ博報堂の新人プランナーであった時、某地下鉄のCMに出演するタレントさんをオーディションしたことがあります。

そのときには、まだ木下優樹菜さんは有名ではありませんでしたが、可愛げのあるヤンキー感と、六本木の夜の蝶のような……いや、抜群に魅力的だった木下さんに心をつかまれ、決定はしなかったものの、熱烈にキャスティングに推した覚えがあります。

そのときから密かに私は木下さんのファンであります。そして年月を経た今、様々な経緯はあったものの、二児のママでそれなりに頑張っているのに、全国民から叩かれんばかりの木下優樹菜さんの状況をみるのはいたたまれず、なんとかしたいと切に思うのです。

 

本企画は、一見どうしようもない状況や、誰も興味を持たなさそうなことをニュース性のチカラを使って魅力的になるよう、勝手にテコ入れする企画です。誰から頼まれたわけでもないですが、もし私が木下さんのリブランディング担当者であったなら!こんな「木下優樹菜補完計画」を遂行するに違いありません。

テコ入れの前に必要な“禊(みそぎ)”と“ダウンタイム”

博報堂のPRディレクターだった頃、企業の謝罪会見のプロデュースというのを何度かしたことがあります。ちなみに某政党のマニフェストの草稿を作ったこともあります。広告代理店というのはCIAのようなところだと驚いたものです。

ところでその謝罪会見にもコツというものがあり、「膿は一度に出し切れ」と先輩によく言われたものです。小分けに様々な事実を出して、何度も謝るのが最もよくないパターンで、全ての事実を1回のタイミングで出し、明確な謝罪の姿勢(土下座など)を見せ、できれば“不器用”に謝罪の念を言葉にするのです。プレゼンテーションのうまい企業役員が謝罪をすると、たまに逆効果で、人は説得されているように感じ、怒号が飛び交う謝罪会見になることがあります。今回、木下優樹菜さんの謝罪会見は明確な謝罪のアクションが無く、芸能界復帰メッセージに主眼を置いていたたため、炎上してしまったと思われます。こういう時は“禊”と“共感ダウンタイム”が必要です。

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神谷準一(神谷製作所 代表取締役)
神谷準一(神谷製作所 代表取締役)

2004年博報堂入社、2009年より博報堂ケトル。博報堂ケトルでは、PR出身者ならではの広報スキルと広告・デジタルをミックスしたキャンペーンディレクションを行う。2016年9月神谷製作所設立。国内外の広告賞多数。スタートアップの事業支援にも注力。

神谷準一(神谷製作所 代表取締役)

2004年博報堂入社、2009年より博報堂ケトル。博報堂ケトルでは、PR出身者ならではの広報スキルと広告・デジタルをミックスしたキャンペーンディレクションを行う。2016年9月神谷製作所設立。国内外の広告賞多数。スタートアップの事業支援にも注力。

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