【前回コラム】「公務員こそイノベーションの核になりうる」はこちら
みなさん、こんにちは。神戸市の長井伸晃です。2021年の5月からスタートしたこのコラムでは、神戸市のつなぐ課で行ってきた官民連携の事例を通じて、そのノウハウやそこから生まれてくる価値、そして「つなぐ」とは結局どういうことなのか、についてお話してきました。
そんな「つなぐ」コラムも今回で遂に最終回。今回はつなぐ課と私の“その後”のことについてです。
当初から決まっていたとはいえ、いろんな方から読んでますよ~という反応をいただいていただけに少し寂しい気持ちもありますが、最後まで楽しんでいただけると嬉しいです。
そんな「つなぐ」コラムも今回で遂に最終回。今回はつなぐ課と私の“その後”のことについてです。
当初から決まっていたとはいえ、いろんな方から読んでますよ~という反応をいただいていただけに少し寂しい気持ちもありますが、最後まで楽しんでいただけると嬉しいです。
「つなぐマインド」=全体最適の視点を持つこと
2019年春に組織され、官民連携をはじめとしたさまざまな施策や事業を創出してきた神戸市の「つなぐ課」。21年4月からは体制を変えて「政策調査課」の中で活動を続けていますが、創設当初のメンバーは既に全員異動しています。行政の異動スパンとしても比較的短い方でしたが、これはつなぐ課でメンバーが身に付けた「つなぐマインド」を市役所の各所で実践し広げていってほしい、というメッセージと私は受け取っています。
そもそも「つなぐマインド」とは何なのか。言語化してみると、“所属する部門の立場からだけではなく、組織や社会にとっての全体最適のあり方についても意識すること”ではないかと考えています。
目の前の課題を近視眼的に自分ができる・知っている範囲内のことだけで解決しようとするのではなく、組織や社会を俯瞰し、より良い結果に導くことができる可能性があれば何かと何かを「つなぐ」。そういった視点を持っている状態が、つなぐマインドのある状態、ということではないでしょうか。
さらに具体化すると、新しい取り組みを始めようとした時に、同じ組織の中で類似している、あるいは相性の良さそうな取り組みは無いかをリサーチし、あれば積極的に連携を働きかけて相乗効果を生み出せるような調整をしたり。自治体側だけでなく、市民から見てもわかりやすいように情報を整理したり、といった動きができることかなと思います。