ぐるなびのリブランディング 存在意義の可視化で再成長へ

2021年、新しい理念体系を発表したぐるなび。飲食店情報サイト「ぐるなび」を開設してから25年たった今、リブランディングを実施した背景とは?その設計・推進に、全社を巻き込むポイントとともに解説する。

1996年に飲食店情報サイト「ぐるなび」をインターネット上に開設したぐるなび。現在は飲食店経営サポート企業として、飲食店の販促支援にとどまらず、飲食店支援領域を中心に食に関連する様々な事業を展開している。「ぐるなび」開設から25年目となる2021年5月には新理念体系を策定。同社の総合政策室ブランディンググループのブランドマネージャーである廣瀬一子氏が、ブランド再構築における取り組みを語った。

25年目のリブランディング

同社がリブランディングに踏み切った背景には、競合やSNSの台頭、ネット予約への対応の遅れなどによるサイト競争力の低下や、2017年をピークとした業績の低迷があった。新たな価値を提供してよりよい社会の実現に貢献する企業であり続けるため、パーパス(存在意義)と新しい理念体系の策定に至ったという。

プロジェクトリーダーとしてリブランディングを推し進めた廣瀬氏は、「長期にわたり当社が社会に必要とされ続けるためには、ぐるなびは『何のために存在するのか』、そして社員一人ひとりが『何のために働くのか』をあらためて明確にすることで、全社員が共通認識のもとに長期視点で価値創出に取り組むことが重要と考えました」と、その狙いを明かした。

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