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コラム

澤本・権八のすぐに終わりますから。アドタイ出張所

女優デビューの原点は、山手線車内でのスカウトにあった?!(ゲスト:岸井ゆきの)【後編】

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ギターの弾き語り挑戦で学んだこと

澤本:今回は、科学犯罪捜査というのが新しいじゃないですか?ドラマのたびに挑戦するという意味では、ドラマ『#家族募集します』(2021年TBS系列)で歌を歌っていましたよね?

岸井:はい……(笑)

澤本:歌ってみてどうでした?ギターも弾きながら歌われていたから。

岸井:いや~、そうなんですよ(笑)最初は、本当に不安だったんですよね。ギターも弾けないし、歌も音楽劇しかやっていなかったので……。「ミュージシャン役なんて、想像されてる感じじゃないと思います」って、プロデューサーの方に何度も言ったんですけどね。「いや、絶対に岸井さんなんで!」みたいな感じでした。

「じゃあ、練習させてください」と言ってスタジオ入り前に練習して。自分としては本当に自信がなかったんですけど。『#家族募集します』をやったのは29歳の時なんですけど、その年の3月にも、三宅唱監督の『ケイコ 目を澄ませて』という作品でボクシングに挑戦させてもらいました。30歳を目前にして挑戦の年だったんですよね。

それで「もうやろう」って心を決めて歌を歌ってみたんですけど、ひとりでやっている時は本当につらかったです。 音が合っているのか、どう聞こえているかも分からない不安がすごくあって。しかも、はじめての歌唱の時にKing Gnuの井口理さんとジャニーズWESTの重岡大毅さんの前で歌わなきゃいけない、と……。

一同:(笑)

岸井:「こんなの、ウソでしょ?」と思って。しかも、井口さんが売れないミュージシャン役で……。

一同:ははははは!

権八:面白い。

岸井:「緊張する~、イヤだ~!」って言っていたんですけど、スタッフさんもみんなも煽るんですよ。「『King Gnu』の前で歌うの、結構緊張しますよね!」みたいな(笑)

中村:あはははは!

岸井:こら~!みたいな(笑)

澤本:あははははは!

岸井:現場の雰囲気がとにかく和やかでした。「楽しんだらいいんだよ」って、重岡さんにも言っていただいたんですね。私が頭でっかちになっていて……。「音が合っているか」「この指で合っているか」に囚われてずっとやっていたので……。

でも、楽しくなかったらこの役の人物が歌っている理由にも反するじゃないですか?「音合ってるかな?」って思いながら彼女が路上で歌っているわけがないから(笑)それは役にも失礼だな、と思いました。おふたりとも、私が想像を絶するような景色を見てきた人たちなので、そんな人たちが「楽しむことだよ」と言うってことは、本当にそれしかないんだろうなって。

もちろん、最初はうまくできなかったんですけど、だんだん回を重ねるにつれて楽しむということが分かってからは楽しく歌えるようになったし、声の出方も全然変わってきました。

澤本:後半の方、ほんとに上手かったですもんね!

岸井:後半はギターも生のシーンがあったし、歌唱も「編集で直さないでください」と言いました。やっぱり、生っぽいほうがいいなと自分でも思ったので。その方がやっていて楽しかったし、みんなも乗ってくれましたね。わたしが楽しくやると、みんなもどんどん楽しく聴いてくれるようになってきて……。

一同:はははは。

岸井:ギターと歌ですごく大事なことを学びました。やっぱり、力が入っていると体も動かないし声も上手く出ないんですよね。だから、「楽しいほうがいいや」って。なんか吹っ切れた感じがしました。

今後は「でっかい武器」を持ちたい

澤本:今後、挑戦してみたい役ってあるんですか?

岸井:ボクシングをやってみて、体をずっと動かしたかったんだな~と思いました。やはり、9年間器械体操をやっていたこともあって、そういうことが好きなんですよね。それをやっと思い出しました。それで、これから……。何が残っているかしら?でも、やっぱり「大きな武器を持ちたい」っていうのは変わらずにありますね。「でっかい斧」とか。

一同:ええ?!

権八:あはははは!

澤本:精神的な武器じゃなくて、リアルのほう??「人生に欲しい武器」とかじゃなくて?(笑)

岸井:違います!

中村:エクスカリバーみたいなやつ?(笑)

岸井:そうです。そういうのが持ちたい。

一同:(笑)。

澤本:え、なんで武器が持ちたかったの?

岸井:なんかこう、憧れがあるんですよね。大きいものを持ちたいという。

澤本:鬼が持ってるこん棒みたいなやつ?

岸井:はい。鉄砲ではなくて、自分で持つことで何か影響を与えるものを持ってみたいですね。

中村:需要はありますか、澤本さん?

澤本:CMはあるかもね。

権八:ゲームのCMや時代劇とかね。弁慶みたいな(笑)

岸井:でも、刀というよりはもうちょっと“野蛮”な感じが良くて。

権八:野蛮な感じね。斧、こん棒?

岸井:槍。

権八:「原始人の役」とか。

澤本:あはははは!

岸井:原始人の役ですか~?(笑)

澤本:すごい意外だな。「武器を持ちたい」って。

権八:あんなに真剣なトーンで、まさかね。

中村:それでは、これを聴いている「原始関係」のみなさま、ご連絡ください。

一同:ははははは!

新作映画2本の見どころをご紹介!

中村:はい、今後の岸井ゆきのさんのご予定。まずは映画『やがて海へと届く』。あらためてご本人から映画の見どころを。

岸井:この作品は一言でいうと「喪失と再生の物語」ですね。何かを失ったところからまた一歩を踏み出す、そういう作品です。

中村:大事な人と別れてしまったり、失ったことがある人は、もれなくグッと来ちゃうんだろうな、と思ったりしましたね。

権八:みんな経験があることだもんね。あと、今日はあまり話に出なかったけど、このポスターにあるように独特な関係ですよね、岸井さんと浜辺さんの関係は。親友のような、ちょっと「ラブ」もあるのかな、みたいな。

岸井:唯一無二の存在なんでしょうね、「友だち」っていうよりは。

澤本:おふたりを映画で観ていると、似ているように見えるんですよ。姉妹っぽいというか。このふたりって、顔とか全然違うんだけど「え、似てる……」と思って。おふたりがそういう「独特な親密性」を持っていたのが面白かったですよ。

岸井:ああ~、それは嬉しい。なんかすごく仲がいい子って、ちょっと似てきたりしますもんね?

澤本:うんうん。

中村:そんなわけで、映画『やがて海へと届く』。ぜひ、観てください。大きな武器を持った岸井さんも見どころですからね。

岸井:はい!

権八:いや、大きな武器は持って出てこないから、この映画は(笑)

中村:そして、日本テレビ系土曜ドラマ『パンドラの果実~科学犯罪捜査ファイル~』。また、吉田恵輔監督の『神は見返りを求める』。こちらの映画が6月24日に公開とのことです。この映画もどんな感じなのか、教えてもらえますか?

岸井:ムロツヨシさんが主演の映画です。田母神さんという「神」としてみんなに慕われている男の人に、私が演じる売れないYouTuberの「ゆりちゃん」が編集などを手伝ってもらうんです。

田母神さんは「神」なので、いろんなことをやってくれるんですけど、やっぱりだいぶ年上ということもあってちょっとダサいんですね。だけど、ふたりはすごく楽しく海辺で踊ってみたり、「巨大竹とんぼ」を一緒につくって「飛ばなーい!」とか言ってる動画を撮って(笑)

一同:ははははは!

岸井:そんな具合にすごく楽しくやっていたんですけど、ある日、ゆりちゃんが有名YouTuberに紹介されることになって……。ゆりちゃん自体は全く才能もないのにあれよあれよという間に有名YouTuberになっちゃうんですね。そうなると、ムロツヨシさん演じる田母神さんはちょっとダサいし、「もう、いらない」ってなっちゃって……。

恩を仇で返すゆりちゃんと、「おれ、色々やってやったじゃんか!」とキレ出す神、田母神。見返りを求める神との対決が始まる、というストーリーです。

私、この映画がすごく好きなんですけど、取材で「面白いよ!」って言っていいものかどうか、いつも困っていて。「この映画ってさ、なんて言ってる?」ってムロさんや監督に聞いて、一応三人で相談した結論は「ブラックコメディ」ということになったんですけど。

一同:ほうほうほう。

岸井:本当にいろんな見方ができるんですけど、「恩を仇で返す女」と「見返りを求めすぎる男」の喧嘩ムービーですね。

権八:面白そう!

澤本:吉田監督だしね。

岸井:そうなんですよ。最初の40分ぐらいはすごく楽しいんですけど、残りは本当に吉田恵輔監督作品っていう感じで。吉田監督ファンの方にも喜んでいただけるんじゃないかと思います。

澤本:それはまた、期待がデカいですね〜!

中村:『神は見返りを求める』。6月24日公開です。はい。というわけで、この番組は東京FMのデジタルコンテンツが集約されているスマホアプリ「AuDee(オーディー)」でも番組のトークのみ配信中。もう一度聞きたい、知りたいという方は「オーディー」で検索してみてください。というわけで、今夜のゲストは女優の岸井ゆきのさんでした。ありがとうございました~!

岸井:ありがとうございました~!

一同:拍手

〈END〉