2022年評判を落とした不祥事ランキング、3位はスシロー 1位、2位は?--月刊『広報会議』調べ

宣伝会議が発行する月刊『広報会議』は11月、2022年に発覚した企業・団体・個人の不祥事に関して全国1000人の男女(20~60代)を対象に、「最もイメージダウンした出来事」のアンケート調査を実施した。

2022年1月~10月に発覚した不祥事の中で編集部が危機管理の専門家の意見をもとにが選定した15事例から、著しくイメージダウンした出来事を上位3例まで選択してもらったところ、1位は「園児送迎バスに置き去り」(32.5%)となった。以下、「知床遊覧船の沈没」(29.5%、2位)、「スシロー、おとり広告」(20.0%、3位)と続いた。

5位までのランキング結果と、回答者が当該不祥事を選んだ理由については以下の通り。

1位 園児送迎バスに置き去り、熱中症で死亡(32.5%)

・園長もその他の人も、他人事のような会見で腹立たしかった(29歳女性)

・当本人の園長が会見で笑っていた(56歳男性)

2位 知床遊覧船の沈没、乗客乗員26名のうち20名死亡、6名行方不明(29.5%)

・社長の「お騒がせしました」という発言を聞いて、何か違うと強く感じた(61歳女性)

・他人事で反省の色がない(55歳男性)

3位 スシロー、おとり広告で消費者庁から措置命令(20.0%)

・次々と類似の不祥事が発生していったこと(52歳男性)

・何度もおとり広告をしているから反省が見られない(35歳女性)

4位 吉野家、外部講座で「生娘シャブ漬け」発言、常務を解任(19.7%)

・常務をすぐに解任したのは良かったが、発言が良くなかった(45歳男性)

・会社全体がお客さんを馬鹿にしている風潮があると思った(30歳女性)

5位 コロナ給付金、1世帯に4630万円誤送金、返金拒否、山口県阿武町(11.4%)

・町側の不手際についての言及が少なすぎる(40歳男性)

・役場の体制に疑問(59歳女性)

2022年は、謝罪会見の内容が「他人事」「責任逃れ」と批判を浴びた事故が1位、2位となった。また苦情への対応を怠った結果、企業イメージが悪化したケースも見られ、いずれも、当事者意識の欠如が生活者からの印象を悪化させている。そのほかSNS投稿を機に事態が明るみになったケースも目立った。

SNSの浸透により、あらゆる方面からの情報が表面化しやすい時代。責任逃れをすることなく、「誠意」ある対応を「迅速」に行うことがこれまで以上に求められている様子が、アンケートからも浮かび上がっている。

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