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4万人の新規ユーザー獲得を実現 NTTドコモのデータを活用した 日本コカ・コーラの広告配信連動キャンペーン

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NTTドコモは2022年7月、社内カンパニー制を導入し、同社の非通信事業を統合的にマネジメントする「ドコモ スマートライフカンパニー」を新設した。同社はこれまで9600万※1のユーザーを抱える会員基盤「dポイントクラブ」と日本コカ・コーラが提供する「Coke ON」とのコラボキャンペーンを定期的に実施してきた。両社はどのようなマーケティング施策を行ったのか。

※1 2023年6月時点

写真 集合写真
左:NTTドコモ スマートライフカンパニー カスタマーサクセス部 第二アライアンス担当 福岡 創氏
中央:日本コカ・コーラ ペンディング事業部 ペンディングデジタルリテール シニアマネージャー 永井 宏明氏
右:NTTドコモ スマートライフカンパニー マーケティングイノベーション部 プロデュース推進担当部長 市川 亮祐氏

仮説から課題解決へ導くNTTドコモの強み

――「ドコモ スマートライフカンパニー」の事業概要について教えてください。

福岡:「ドコモ スマートライフカンパニー」(以下、SLC)は、「dポイント」や「d払い」、映像サービスの「Lemino」など、非通信事業を担っています。会員基盤とコンテンツデータ活用、サービスと多様な端末とのシームレスな連携により、パートナー企業さまとの新たな生活価値・ライフスタイルの創出がミッションとなります。そのために、dポイント会員基盤などの「金融・決済」、「映像・エンタメ」などの領域のさらなる強化や、「電力」「メディカル」「XR」などの新規領域の拡大にチャレンジしています。

 

――コカ・コーラ社とコラボしたキャンペーンは定期的に展開されています。

永井:当社の公式アプリ「Coke ON(コークオン)」は4800万ダウンロードを超えましたが、本サービスの利便性やお得度を感じるポイントはユーザーによって異なります。アプリに他サービスとの連携機能や汎用性などを求める方には、アプリ上でポイントを貯め、キャッシュレス決済ができる「d払い」を利用可能にしたいと考えました。「d払い」との連携開始は2020年9月です。
ただ、コカ・コーラの自動販売機での購入で「dポイント」がたまることにつながっても、認知されなければ、利用してもらうことも、この機能を目当てに新規でアプリをダウンロードしていただくこともできません。
より多くの方に連携機能を周知していくために、「dポイントがもらえる・当たる」ことをフックにしたキャンペーンを同年11月から、定期的に展開してきました。

 

――コカ・コーラ社の課題を受け、どのような提案をされましたか。

市川:今回は話題を最大化するためのキャンペーンと併せて、仮説×ドコモの利用実績データ両軸から配信ターゲットをセグメントし、「docomo Ad Network(以下、dADNW)」ではじめて広告配信も行いました。
dADNWとは、NTTドコモが運営するポータルサイト「dメニュー」を含むWebサイトやアプリ内へ広告を掲載するサービスです。NTTドコモの9600万人のdポイントクラブ会員が対象で、年齢や居住エリア、位置情報データなどが活用できます【図】。これにより、精度の高いターゲティングが可能になり、他媒体ではリーチが難しいユーザー層へのアプローチが可能になります。
具体的にはまず、当社の持つデータに加え、Coke ONを取り巻く市場調査とユーザーインサイト分析から仮説ベースで、いくつかのターゲットを設定し、配信設計に活用する提案をしました。4週間という期間の中で、仮説ベースで設計したターゲットから、新規ユーザーとしてCV(コンバージョン)を獲得できているかどうかを前半で見極め、後半1~2週間でさらにCVデータを拡張し効率を上げていきました。

実データ グラフィック ドコモが有する顧客基盤

 

――具体的な施策の実施内容と結果を教えてください。

永井:今回、1月~2月にかけて行ったキャンペーンは、「Coke ON Payにd払いを登録し、100円以上のコカ・コーラ社製品をはじめて購入すると、もれなく150ポイント戻ってくる」というものです。実は2月は、日数が少ないことや季節柄、自動販売機の飲料販売が一番落ち込む時期と、条件は決してよくありませんでした。しかし結果として、「d払い」のユーザーにおいては、それ以外の決済手段を利用しているユーザーの平均と比較しても、70%以上高い新規ユーザー※2を獲得。新規層の大幅獲得にも成功しました。
これまでの施策においても高い効果が出ているので、今後は自動販売機未利用の方や利用頻度の少ない人に対しても、魅力的な施策を設計していきたいです。

※2 アプリを利用して購入をしたのがはじめての人
 

――施策に対する手応えや今後の展望を聞かせてください。

市川:今回のキャンペーンと広告配信を通じて、広告経由のCV(アプリ内で商品をはじめてd払い購入した)は約5000件、全体のCVとしては、約4万件を獲得しました。広告接触問わず、全体の新規獲得ユーザーの90%が配信セグメント含有ユーザーでした。リーチに関してはセグメントユニークユーザーの約24%にとどまっていたため、出稿による獲得ポテンシャルを残している結果となりました。キャンペーンで獲得した新規ユーザーを分析したところ、40代~50代の子持ち男性は、キャッシュレス決済やコンビニエンスストア、ディスカウントストアなどの利用が盛んなこと、また女性や若年層は広告リーチ自体が少なく、dADNW以外のメディア接触やコミュニケーションを検討する必要があることなどがわかりました。

 

――改めて、NTTドコモのマーケティング領域の強みを教えてください。

福岡:当社にはキャリア通信からコンテンツサービス、決済情報、さらにはGPSをもとにした位置情報など、膨大なデータがあります。コカ・コーラ社の「Coke ON」のようにすでに多くのユーザーを持つビッグコンテンツでも、当社のデータを活用することでさらなる未リーチ層への到達が可能です。今後、さまざまな企業に価値提供できるポテンシャルがあると思っています。
またdポイント会員基盤には、ファミリー層やコンビニ・ファストフードなどの街消費に積極的な30~50代が多く存在しています。ファクトベースの分析だけではない、マーケットイン型の分析・施策によって、今後はデータを「広告セグメント」だけではなく、プロモーションのあらゆる側面に活用し、マーケティングのさらなる加速を狙いたいです。

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