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コラム

デジタルマーケター、校長になる!

早稲田大学ビジネススクール×茨城県・下妻一高 MBAの授業で経営課題のブレスト会議を実施

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民間から茨城県の下妻一高の副校長に移籍した私は、民間時代のネットワークを生かして生徒たちに産業界の方々と触れ合う機会をつくるようにしてきました。先日は、早稲田大学ビジネススクールのエグゼクティブ向けMBAコースに通っている方々とディスカッションの機会をいただきました。参加したのは高校3年生で、議論の内容は、MBAコースに通う経営層の皆さんが企業で抱える課題についてのブレストです。受験生になるとあまり体験しない授業ですので、貴重な機会となりました。

私が昨年、早稲田大学ビジネススクールを卒業しており、同スクールのエグゼクティブMBAで授業を持つ、長谷川博和先生とのご縁で実現しました。

ゆるゼミの生徒6人と、早稲田大学の大隈講堂に集合。茨城県下妻の地から早稲田大学のキャンパスに足を踏み入れました。私が4月から勤務している下妻一高の生徒と一緒に、早稲田大学のキャンパスを歩くなんて、夢にも思いませんでした。


写真 参加した「マーケティングゆるぜみ」の生徒たち。
参加した「マーケティングゆるぜみ」の生徒たち。

ブレストは、ブレインストーミング(brainstorming)の略で、複数の参加者が自由にディスカッションを行い、アイデアをどんどん出していくことで、新しい考え方や解決策を出していく手法ですが、今回は下記ルールのもとに、早稲田大学模擬MBAの授業が始まりました。

ブレインストーミングの4つのルール

①アイデアは質よりも量
多くのアイデアが出そろえば、比較検討、アイディアの結合、発展しやすくなる。

②アイデアに対して批判、否定しない結論ありきの議論にならないように、アイデアの種をつまない。

③どんなアイデアでも歓迎する。奇抜なことやユニークな不可能と思われるアイデアを自由奔放に生み出してみる。

④他人のアイデアを結合し発展させる誰かが出したアイディアに便乗し、新たなアイデアに生まれ変わらせることや、そこから新しい発想へ導いてもよい。

今回ディスカッションした内容は、「新たな花卉の活用について」です。

■ワークテーマ:鉢花のイノベーションについて
①公共施設や街づくりにおける花卉の活用
②教育および地域の花卉の活用
③花卉の効用の普及
④花卉の新たな文化の創出

以上、4つのテーマについて、3人1組の2グループに分かれて、ブレストを行いました。

各グループで出た意見をホワイトボードにまとめて、代表者が発表しました。高校生の視点が入ったブレストでは、今まで気づかなかった新しいアイデアがたくさん出てMBAコースに参加する経営層の皆さんも、関心させられた様子でした。

この世代に価値を伝える手段としては、やはりSNSの動画コンテンツは効果的で、動画も短いショートムービーを使った手法は不可欠なようです。コミュニケーションの仕方も、「文章→絵文字→動画→音楽×動画」へと移り変わってきていますね。今回のブレストでも、TikTokを使ったコミュニケーションのアイディアはいくつか出ていました。

また授業開始前に、早稲田大学MBA講義の教室も見学させていただきました。早稲田キャンパス11号館の9階にある馬蹄形教室は、オンラインとオフラインのハイブリッド授業対応型の教室で、私もよく通いました。その教室に自分の生徒たちがいるなんて、なんか不思議でした。コロナ対策で、DX化が進んだ教室の機能を、長谷川先生自ら身振り手振りを交えて説明いただいたり、授業は基本的にディスカッション形式で行うスタイルなど、社会人MBAの学びについて勉強させてもらいました。

今回、参加した「ゆるゼミ」の生徒たちも3月5日に卒業式を迎え、4月から大学生になります。自分で選択した進路を進み、社会に出て様々な経験をしていきます。我が子のように、とても楽しみです。私は民間出身である強みを活かしながら、自分が学校や生徒へお役立ちできる事を見極め、下妻一高の伝統校のバージョンアップに貢献できたらと思っています。

これから先、無限大の可能性がある生徒の教育に携われることへのやりがいを感じています。花王の営業職で培った、「顧客満足NO1」の精神で、学校を支えていきたいと思います。

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写真 参加した「ゆるゼミ」の生徒たち