サントリーは5月18日、「こだわり酒場のタコハイ プレーンサワー」のプロモーションで、京急蒲田駅(東京・大田)の構内と停車中の車両内で「タコハイ」と餃子を提供するイベント「京急蒲タコハイ駅酒場」を開催する。駅看板も5月18日以降、期間限定で「京急蒲タコハイ駅」に変更。駅周辺の飲食店でも「タコハイ」が1杯半額になる販促施策を打つ。
蒲田で降りたら、ハイ、タコハイ
イベント会場は、京急蒲田駅3階のプラットフォーム2番線ホームで、5月18、19日と、6月8、9日の計4日間実施する。オープン時間は午後1時から午後7時(最終入場は6時30分)。「こだわり酒場のタコハイ」かソフトドリンクと餃子1皿のセットチケットが300円。追加で単品購入も可能だが、「タコハイ」は1人につき5杯まで。現金のほか、電子マネーやバーコード決済にも対応する。テーブルや提灯を設置した停車中の車両内でも飲食を楽しめるようにした。4日間合計で約7200人の来場を見込む。

駅看板には「京急蒲タコハイ駅」の駅名のほか、商品写真やテレビCMに出演するタレントの田中みな実さんが、ホームアナウンスも担当。「本日も京急線をご利用くださいまして、ありがとうございます」「お忘れもののないようにご注意ください」といった一般的な内容のほか、「蒲田で降りたら、ハイ、タコハイ」といったアピールも行う。アナウンスは午後4時30分から終電まで。

駅のほか、近隣の商店街に掲出する広告や、ポスターに載せた二次元コードからは、飲食店約50店舗で利用できる「『タコハイ』1杯半額クーポン」を配布する。1品以上料理を注文した人が対象。1回につき1杯分のみ利用できるが、5月18日〜6月16日の期間中は何度でもクーポンを取得できる。

「こだわり酒場のタコハイ」は2023年3月に発売した。当初の年間販売目標は250万ケース(1ケース6リットル換算)だったが、早期に達成したため2倍の500万ケースに上方修正。同目標も11月に到達するヒット商品となった。サントリー宣伝部の担当者によると好調の要因は、「(実際の味に興味をそそるような)ネーミングと、新しいが懐かしいという情緒的価値」という。使用している焼酎は新規に開発した焙煎麦焼酎で、「料理に合う中味」として自信をのぞかせる。

飲食店でのプロモーションと連携した施策は、サントリーの”お家芸”だ。RTDでは2009年の「角ハイボール」で取り扱い店舗を4倍に急伸させた施策を筆頭に、直近ではジャスミン焼酎のジャスミン茶割り=「JJ」といった例がある。「タコハイ」も23年10月から飲食店への導入を進めており、24年中に約1万店への導入を目指す。2024年度の販売目標は前年比1.6倍の800万ケース。
「『こだわり酒場』ブランドは、まさに“酒場”で飲めることが重要。ブランドの中でも、『タコハイ』は成長のドライバーで、まだまだ拡大の余地があると考えている」(前述の担当者)
京急電鉄が駅名を変更するのも定番の施策となりつつある。「京急蒲田駅」は、18年に漫画『北斗の拳』とのコラボで、「京急かぁまたたたたーっ駅」に期間限定で変更した事例がある。他駅でも、2021年には人気グループ「三代目J SOUL BROTHERS from EXILE TRIBE」のデビュー10周年記念企画の一環で、「羽田空港第3空港ターミナル駅」を「羽田空港第三代目JSBターミナル駅」に、19年にはアニメ『ONE PIECE』20周年企画で、「YRP野比(のび)駅」を「Yアールフィ野比〜駅」などに変更した。
