広報担当者は日々どのように情報感度を高めているのでしょうか。月刊『広報会議』の連載企画「広報担当者のSNS個人アカウント活用術」に登場する、個人SNSを活用する広報の皆さんに、情報収集のポイントや参考になったコンテンツなどについて聞きました。
Q1. 広報として日々の情報収集で意識していることを教えてください
私はひとり広報のため、社内に広報のナレッジがありません。そのため、Xでの社外の広報さんの投稿内容や、広報コミュニティの情報を参考にさせていただいています。
新鮮な情報がキャッチできることと、聞きたいことがあれば返信やDMですぐに聞けるライトなコミュニケーションツールという点で、広報業務を行う上でどちらも手放せない情報源となっています。
一方、どんなにオンラインツールが発達し便利になったとはいえ、やはりオフラインでの情報キャッチアップも重要です。他社の広報さんやメディアの方に声をかけて情報交換をさせてもらったり、交流会などのイベントにも積極的に足を運んだりしています。以前イベントで知り合い、取材いただいたメディアさんから「一度直接お会いした人からの情報提供は伝わりやすい」と言ってくださったことがあり、対面でのコミュニケーションの大切さを実感しています。
ひとり広報は受け身でいると全く情報が入ってきません。だからこそ、知りたい情報は社内外問わず自ら積極的に取りに行くことを意識しています。広報は人と人とのコミュニケーションで成り立つ仕事でもあるので、これからも出会いの場に積極的に足を運んでいきたいと思っています。
Q2. 広報として勉強になったコンテンツはありますか?
現職に入社する前に熟読した書籍は、小野茜さんの『ひとり広報の戦略書』(クロスメディア・パブリッシング)と井上千絵さんの『ひとり広報の教科書』(日本実業出版社)でした。とても実践的で具体的な事例も掲載されているため、当時広報未経験だった私にもイメージしやすかったです。
そして、新入社員研修の課題で、自社開発のeラーニングシステム「learningBOX」でオリジナルの学習コースを作成することになったため、その2冊をベースに教材とテスト問題を作成し、「広報検定」なるものを自作しました。そのおかげで、ただ読んで終わりにするのではなく、体系的に理解することができました。さらに、社内の広報勉強会にもその教材を用いることができ、私個人だけでなく社内メンバーにも「広報の役割と必要性」について伝える手段として活用できたのがよかったです。
最近では、広報コミュニティで定期的に開催される勉強会にもよく参加しています。個人的にとても勉強になったのは、PRFunhoが主催されたファクトブックについての勉強会でした。広報はマーケティングにも大きく関係するので、マーケティングの本もよく手に取ります。今は芹澤連さんの『“未”顧客理解 なぜ、「買ってくれる人=顧客」しか見ないのか?』という本を読み返しています。

――連載企画「広報担当者のSNS個人アカウント活用術」は、月刊『広報会議』本誌にて掲載しています。
