広報、マーケティングなどコミュニケーションビジネスの世界には多様な「専門の仕事」があります。専門職としてのキャリアを積もうとした場合、自分なりのキャリアプランも必要とされます。現在、地方自治体のなかで広報職として活躍する人たちは、どのように自分のスキル形成について考えているのでしょうか。本コラムではリレー形式で、自身の考えをお話いただきます。熊本県菊池市の三代烈也さんからの紹介で今回、登場するのは、兵庫県佐用町の国広大樹さんです。
Q1:現在の仕事内容について教えてください。
私が働いている佐用町は、兵庫県と岡山県の県境に位置し、豊かな自然に囲まれた人口1万5千人弱の小さな町です。平成21年には、町を流れる佐用川と千種川の氾濫による災害が発生し、大きな被害を受けましたが、全国各地からの支援や町民の助け合いにより復興しました。現在も地域の絆を大切にし、安全安心なまちづくりを目指しています。
まずは、わが町が特に自慢できるスポットやグルメを紹介させてください。
1.南光ひまわり祭り
毎年7月末に行われる「南光ひまわり祭り」では、約66万本のひまわりが咲き誇り、関西圏から多くの方が訪れます。
2.西はりま天文台
世界最大級の公開望遠鏡「なゆた」を有する西はりま天文台は、宿泊施設も備えており、天体ショーの際には全国から天文ファンが訪れます。
3.利神城跡
平成29年に国の指定史跡に選ばれた「利神城」では、今も石垣が残っており、歴史を物語る遺構は山城ファンに人気です。
4.ホルモン焼きうどん
焼きうどんを特製のつけだれで食べる「ホルモン焼きうどん」は、B級グルメとして町民のソウルフードとなっています。ぜひ一度ご賞味ください。
私はこの佐用町で情報政策課広報室に所属しており、月1回発行の広報紙の作成(取材から編集まで)を中心に、SNS(LINE、Instagram、Facebook)での発信、ホームページ管理、報道機関へ向けたプレスリリースの作成などを行っています。
Q2:貴組織における広報部門が管轄する仕事の領域について教えてください。
私が所属する広報室では、課員が4人いますが、私が担当する広報業務のほかに、町の所有する光ケーブルの管理、統計調査、防災行政無線、ケーブルテレビの映像制作・運営など多岐に渡ります。チームワークが良く、お互いが協力をしながら業務を進めていますが、基本的には一人一担当となっています。
Q3:ご自身が大事にしている「自治体広報における実践の哲学」をお聞かせください。
自治体広報の職員が研修でまず教わる「広報=パブリックリレーションズ(公共の関係)」という言葉。この言葉を原点として、とても大切にしており、常に意識しています。



