「カムバ」や「チッケム」って何?K-POPから学ぶコンテンツプロデュース ①アイドルの仕組み(後編)

「韓国トレンド研究室」、第9回目の後編です!後編では、K-POPならではの基礎知識や用語をご説明します!

3. K-POPの基礎知識・用語

日本の推し活でも、「推し変」「同担拒否」「古参」「ぬい」…と数えきれない特有の用語があるように、K-POPにもたくさんの用語があります。

今回は「コンテンツプロデュース」の視点で考えた時に、知っておいたほうがよい用語のみ、ピックアップしてご紹介します。

カムバ

K-POPについて説明するときに欠かせない「カムバ」。「カムバック」の略で「活動再開」「新曲発表」のことを指します。

K-POPアイドルが日本のアイドルと大きく違うのは、番組、イベント、ライブなど活動を活発に行う「活動期間」と、アルバム制作やパフォーマンス練習をする「準備期間」がはっきりと分かれているところです。

カムバの1カ月ほど前に予告が発表され、そこから忙しなく、MVティザー映像や、MV公開日時、各種メディア出演予告などが大量に発表されます。

「準備期間」で一気に露出が減ることで、ファンは推しに会いたい気持ちが募り、「活動期間」で一気に露出が増えることで、大量に推しを摂取できます。

常に一定数の露出があると段々と追わなくなっていったり、「これは観なくてもいいかな〜」となったりしてしまい、全部のコンテンツを観てもらうことが難しくなります。

「カムバ」という仕組みによって、アイドルの準備期間にファンたちも休憩することができます(推し活を楽しんでいるつもりでも、たくさんの情報をあらゆるメディア・コミュニティからキャッチし続けることはきっとかなりのエネルギーが必要なはずです)。

ファンも休憩を挟むことで、「せっかく久しぶりに観れたから全部摂取しないと!」「早く推しを見たい!」という気持ちになり、漏れなくたくさん観てもらうことができます。

準備期間の露出量はグループごとに違うのですが、例えば新曲のコンセプトに合わせて髪型を変えたメンバーが、発表前は見えないように帽子などで必死に隠すことで、ファンの間で「絶対イメチェンした!どんな髪色にしたんだろう!次の曲はどんなコンセプトなんだろう〜〜」と、話題になります。

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佐々木日菜(kakeru プランナー/イラストレーター)
佐々木日菜(kakeru プランナー/イラストレーター)

大学時代、フリーのイラストレーターとして活動。過去に制作した展示は、「どっちかといえばこっち展」「いい人すぎるよ展」「やだなー展」「みんなどんな感じ?展」「いい人すぎるよ美術館&切ないすぎるよ博物館」「うれしいすぎるよ展&そういうことじゃないんだよ展」など。展示ではイラストも担当している。著書に「いい人すぎるよ図鑑」。

佐々木日菜(kakeru プランナー/イラストレーター)

大学時代、フリーのイラストレーターとして活動。過去に制作した展示は、「どっちかといえばこっち展」「いい人すぎるよ展」「やだなー展」「みんなどんな感じ?展」「いい人すぎるよ美術館&切ないすぎるよ博物館」「うれしいすぎるよ展&そういうことじゃないんだよ展」など。展示ではイラストも担当している。著書に「いい人すぎるよ図鑑」。

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