第三者委員会の報告書で指摘された、「ハラスメントの蔓延」
1月の「紙芝居会見」で始まったフジテレビのCM減少。2カ月を過ぎても事態は収拾せず、一時期はACジャパンだらけだった広告枠が、最近は自社の番組や映画の宣伝で埋め尽くされています。
そんな中、3月27日に経営刷新が発表され、旧取締役陣は金光修氏と清水賢治氏以外全員退任。何かと噂に上る日枝久氏も取締役相談役を退任しています。この経営体制の変更は、わかったようでよくわかりませんでした。誰かが何かの責任を取っての退任なのか、何なのか。経営刷新は私も必要だと思ってはいましたが、趣旨が曖昧に思えました。退任した人びと、中でも日枝氏が「かくかくしかじかの理由で退任します」と世の中にアナウンスする必要があったと思います。
そして3月31日には第三者委員会の報告書が公開されました。私は正直、この調査結果は儀式的なものだろうと捉えていました。調査着手がアナウンスされた時には、中居正広氏による女性への性被害が疑われた飲み会に、フジテレビ幹部社員の関与はなかったと、当初スクープした週刊文春が「訂正」していたからです。疑惑を報じた週刊誌がすでに訂正したことを、調査して何がわかるのか。
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境 治(コピーライター/メディアコンサルタント)
1962年福岡市生まれ。1987年東京大学卒業後、広告会社I&S(現I&SBBDO)に入社しコピーライターに。その後、フリーランスとして活動したあとロボット、ビデオプロモーションに勤務。2013年から再びフリーランスに。有料WEBマガジン「テレビとネットの横断業界誌 Media Border」を発刊し、テレビとネットの最新情報を配信している。著書『拡張するテレビ ― 広告と動画とコンテンツビジネスの未来―』 株式会社エム・データ顧問研究員。
1962年福岡市生まれ。1987年東京大学卒業後、広告会社I&S(現I&SBBDO)に入社しコピーライターに。その後、フリーランスとして活動したあとロボット、ビデオプロモーションに勤務。2013年から再びフリーランスに。有料WEBマガジン「テレビとネットの横断業界誌 Media Border」を発刊し、テレビとネットの最新情報を配信している。著書『拡張するテレビ ― 広告と動画とコンテンツビジネスの未来―』 株式会社エム・データ顧問研究員。
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