長嶋茂雄さん死去でセコムが追悼 1990年からCM出演、3月には大谷翔平と対決も

2025年6月3日、巨人軍の終身名誉監督の長嶋茂雄が死去した。89歳だった。長嶋さんといえば1990年から警備大手のセコムのCM出演で知られており、セコムでは公式Xで追悼メッセージを発信している。

セコムは3月には新たなアンバサダーとして大谷翔平選手を起用し、テレビCMではCGで再現した現役時代の長嶋さんと大谷選手の対決を実現したばかり。

このCMでは現役時代の長嶋さんを再現するにあたり、長嶋さん本人の承諾を得るところから企画が始まった。

企画制作は電通のチーム。クリエイティブディレクターを務めた新志康介氏によると、撮影にあたっては長嶋茂雄と同じ背格好の野球経験者をキャスティング。ボディダブルで撮影し、その体に対し、CG制作した顔を合成している。

「バッターボックスに向かう仕草やルーティン、スイングなどの映像を集め、それを何度も見てもらいながらご本人の動きを完コピしていただき、撮影しました」(新志氏)。

長嶋さんの顔は本人のプレーを学生時代の頃から見ている旧知の人たちや家族、多数ある現役時代の資料の中からベンチマークとなるリファレンス画像を設定。多くの人たちがイメージする長嶋茂雄を再現した。

CMではピッチャーマウンドに立った大谷に対峙し、バッターボックスに長嶋が登場する。

「実は長嶋さんは現役時代、メジャーリーグからオファーを受けていて、しかもそのチームが現在、大谷選手が所属するロサンゼルス・ドジャースであった」という事実も織り交ぜながら、時空を超えた対決を描き出した。さらにCMを締めくくる「セコム、してますか?」のフレーズは両名の声を重ねた。

新志氏は改めて長嶋さんについて調べる中で、現役時代にドジャースからオファーがあったのだと知った。

時を超えた巡り合わせを感じ、CMでは「60年前、ひとりの日本人にアメリカから実は声がかかっていた」「いま、ぼくはその場所で挑み続けています」という大谷のナレーションを重ねた。

「セコムだからこそ描けた夢の対決。長嶋監督と大谷選手も楽しみにしていた勝負の行方を、想像していただければ」と新志氏は話している。

スタッフリスト

企画制作 電通、電通クリエイティブピクチャーズ
ECD 岡本昌大
もっと見る

戦略CD 江口勝之
CD+企画 新志康介
企画+C 上田太規
企画+AD 堀崇将
企画 坂下義明、塚田航平
D 桝屋直人、三浦諒大
CPr 鈴木夢乃
Pr 吹野慎太朗(CM)、小川智勝(GR)
PM 鈴木啓祐、羽住隆人
撮影 rakuda、安西啓輔(GR)
照明 大石浩司
美術 秋葉悦子
CG 只野巧(長嶋・CGプロデューサー)、杉山剛大(長嶋・CGディレクター)、貞原能文(スタジアム・CGプロデューサー)
VFX 須藤公平
レタッチ(GR) 福井修
音楽 福島節
SE 小林範雄

MIX 野村弘
ST 藤井享子(大谷)、山田直樹(長嶋)
HM Yuriko Bondies(大谷)
CRD Motoki Tomatsu
AE 加藤裕貴、松下晋也、太田英作
出演 長嶋茂雄、大谷翔平
advertimes_endmark

この記事の感想を
教えて下さい。
この記事の感想を教えて下さい。

この記事を読んだ方におススメの記事

    タイアップ