米大リーグ(MLB)の開幕戦に合わせ、3月から大谷翔平選手を起用したCMが数多く放映されました。中でも話題を呼んだもののひとつがセコム。現役時代の長嶋茂雄との対決がCMで実現するという企画でした。元村田製作所広報部長の大島幸男さんもこのCMに感動した一人。そのストーリーから、セコムの経営理念を示すことに成功していると評価します。
セコム「夢の対決」編(30秒)
時代を超えた対決に野球ファンならずとも興奮
「セコム」と言えば長嶋茂雄のやや甲高い声の「セコム、してますか?」が条件反射的に思い浮かぶのは、同社が1990年から今日まで35年間にわたり長嶋をイメージキャラクターとして継続してきた偉大な成果である。
そのセコムが3月からスタートした新テレビCMに、MLBで大活躍の大谷翔平を起用し、彼が投手として、かつてMLB移籍の打診を受けた大打者長嶋茂雄との「夢の対決」シーンを見せてくれた。長嶋の華麗なプレイに魅了された世代として、もしこの二人が同時代のMLBで相対したならどんなに興奮したであろうかと思いつつ、見つめ続けた感動的な映像であった。
関連記事
少しだけ残念なのは、途中で挿入された「モニターに注目する観客」の演技がかった応援シーンは、CMに見入っている緊張感を弛緩させることにしかならなかった。訴えたいことは沢山あるだろうが、今回は大谷、長嶋の二人だけに集中すれば十分であった。