対話を通じて「全員活躍」ができる制度づくりを目指すカルビー

2025年3月期の有価証券報告書で「人的資本インデックス」を開示したカルビー。その開発の背景には、国内の全拠点を回って現場の声をヒアリングした人事部の取り組みがあったという。同社執行役員 CHROの人見泰正氏と、人的資本インデックスの開発を担当した人財戦略部 部長の流郷紀子氏に話を聞いた。

経営陣との対話などを経てストーリー創出

2023年3月期の有価証券報告書から「サステナビリティに関する考え方及び取組」の記載欄が新設され、人的資本に関する開示が義務化された。ただ、それ以前から2021年改訂のコーポレートガバナンス・コードで人的資本に関する記載が要請されたり、2020年に「人材版伊藤レポート」が公表されたりするなど、人的資本開示をめぐる動きは活発化していた。

そうした中、カルビーでは「そもそも人的資本経営とは何か」に立ち返って検討を開始。「働く人の能力・意欲・関係性が高まり、価値創造が加速する状態」を目指すことにした。「その状態を目指すための価値創造ストーリーの策定においては、対話を重視しました」と流郷氏は話す。「人事部門だけで作り上げるのではなく、経営陣・従業員と一緒になって作り上げることを意識しました」(流郷氏)。

まず月に一度、経営陣と人事部門とで「人と組織」に関するテーマの意見交換・ディスカッションの場を設けた。そこでは、会社が未来に向けて成長するうえでの課題や、それに対する解決策を話し合った。

また、「未来を創る従業員との対話」において、次世代経営者のサクセッサー(候補者)とも同じく「人と組織」をテーマに議論。未来に向けた「ありたい姿」を話し合った。併せて、年に一度のエンゲージメントサーベイについて数値の根底にある課題の仮説を形成したり、タレントマネジメントシステムも進化させたりした。

こうした対話を経て策定したのが、同社の価値創造ストーリーだ。

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2025年3月期に開示した価値創造ストーリー

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