佐賀県「サガプライズ!」の舞台裏——ゴジラの巨大ダムアートに2万人来訪、突き抜けた話題づくり

佐賀県が“コラボ” による情報発信を行う「サガプライズ!」。これまでに、約40ものプロジェクトが生まれています。その舞台裏や実施後の反響について、佐賀県 広報広聴課長の金子 暖氏が解説します。
※本稿は『広報会議』2025年10月号「地域活性のプロが指南」を転載しています。

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文/佐賀県 広報広聴課長 金子 暖氏

かねこ・だん 大手アパレルメーカーを経て、2005年佐賀県入庁。2012年に首都圏エリアにおける情報発信プロジェクトの設計に携わり、「サガプライズ!」初代プロジェクトリーダーとして様々なコラボを展開。その後、文化課、観光課長を経て2023年から現職。

ゴジラのシルエットを右に傾けると佐賀県のかたちに似ている。70周年を迎えたゴジラとコラボして「佐賀県かたち観光大使」に任命するコラボプロモーションは、2024年秋から佐賀県内の様々な場所やイベントで展開。ゴジラの聖地といわれる場所は全国に多数あるが、ゴジラとかたちが似ているというのは佐賀県にしかない唯一無二のファクトだ。

佐賀県嬉野市にある50周年を迎えた岩屋川内ダムでは、壁面にゴジラの巨大な姿を描くダムアートを実施した。高さ60m、サッカーグラウンドに匹敵する広い壁面に、独ケルヒャー社の高圧洗浄機で汚れを落として形を浮かび上がらせた。

打診は一度断られたが、粘り強く交渉し、同社日本法人の社会貢献事業として協力してもらえることになり、ケルヒャー独本社から特別に編成された洗浄チームが来日。通常1年程度かかるところを約4カ月で完成した。

絵のディテールにもこだわり、温泉とお茶で知られる嬉野市の山中に2万人超のお客様が訪れた。その他にもゴジラが上陸しそうな県内スポットを巡るデジタルスタンプラリーや県庁展望ホールの窓から中をのぞくゴジラの巨大ビジュアルを展開した。

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