本記事は月刊『販促会議』11月号「人をワクワクさせるOOH・アンビエントメディア」特集に掲載されている記事の転載です。記事の全文や他事例は誌面でご覧いただけます。
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Uber Eatsが展開したOOHは、あえて広告そのものを“半分” とし、通行人に違和感を生じさせることで「半額」を情報ではなく体験として伝達するものだった。話題となった本施策について、Uber Eats Japan マーケティング部マネジャーの阿部ひとみ氏に話を聞いた。
日本の宅配ピザ市場では、常態化した割引競争が繰り広げられている。Uber Eatsはその状況に一石を投じるべく、ユニークなOOH施策を打ち出した。
その発想は「ピザが半額なら、広告も半分にする」というもの。街に掲出された“半分だけの広告” は、人々に違和感を覚えさせ、思わず足を止めさせる体験を生み出した。
施策の背景について、担当の阿部ひとみ氏はこう語る。
「宅配ピザ市場は常に割引競争があり、Uber Eats が単に『半額』と伝えるだけでは埋もれてしまうと考えました」(阿部氏)。
その打開策が、“広告そのものを半分にする” という逆転の発想だ。
「割引を数字で伝えるのではなく、体感的に理解できる方法を模索し、最終的に広告自体を半分にする表現に辿り着きました。日常の風景の中で“いつもあるはずのものが半分だけ欠けている” 違和感で、思わず立ち止まってしまう、という体験の提供を狙いました」(阿部氏)。